米・カリフォルニア州の都市、サンバーナーディーノで後ろ足が麻痺していた子猫を保護。保護主たちの愛情と努力で元気を取り戻す猫ちゃんの動画がYouTubeに投稿されています。動画には「素晴らしい」「涙が出た」と感動した人からのコメントが寄せられています。
排水処理用の穴の中、汚水につかっているところを発見された子猫。べとべとに汚れてやせ細っており、「シャー!」と激しく抵抗していました。エサでつりなんとか子猫を捕獲した、猫の保護活動を行う非営利団体「CATS OF SAN BERNARDINO」のスタッフは、すぐに動物病院へ。子猫の後ろ足は2本とも麻痺しており、獣医師に「おそらく(後ろ足が)歩けるようにはならないだろう」と告げられてしまいます。
動物病院に到着しても恐怖心から威嚇を続けていた子猫ですが、痛み止めを飲んで落ち着き、お風呂で汚れを落とされたころから安心したのか、少しずつ体を預けるように。
保護団体は子猫に「Bastet(バステト)」と名付け、一緒に暮らし始めました。スタッフたちはバステトが少しでも早く人間に慣れるように、キャリーに入れたり、抱っこしたりと、できる限り触れ合うようにして過ごします。すると、徐々に人懐っこく穏やかな表情になっていくバステト。ついには人間と寄り添って眠れるようになりました。
獣医師に「回復の見込みはない」と言われたものの、スタッフたちはバステトの麻痺した後ろ足のリハビリをスタート。ストレッチやエクササイズになるように、後ろ足を優しく持ち上げ、伸ばしていく。そんな動作を根気よく続けていったのです。すると少しずつ、動かなかった後ろ足に変化がみられるようになりました。
足を曲げられるようになったバステトを見て、すぐさま立ち上がれるようサポートを開始。歩行用ハーネスを用意して練習を続けたところ、ある朝……。スタッフが見つけたのは、バステトが補助無しで立ち上がり、ごはんを食べている姿だったのです。
その日からバステトは少しずつ歩けるようになり、後ろ足の麻痺はどんどんよくなっていったとのこと。動画の最後には、元気に歩き回り、ジャンプする姿が映っています。保護主たちの愛情と努力、そして何よりバステト自身の努力が実を結んだ、奇跡のような復活のエピソードでした。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.