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夜中のファミレスに出没する「奇妙な老人」、話しかけたらとんでもない事態に…… 数奇な運命描く漫画に引き込まれる(1/2 ページ)

背景やニュースの映像にもご注目ください。

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 接客業で働いた経験のある方ならば、特徴的なお客さんを自然と覚えてしまう、という感覚を理解できるのではないでしょうか。今回ご紹介する作品は、ファミレスを訪れる謎の老人に深入りした店員が、予想だにせぬ結末を迎える……実に奇妙な物語が描かれています。

真夜中のファミレスでいつも同じ席に座ってるお客さんに声をかけてみたら 漫画

 深夜のファミレスで働く女性。彼女は無為な日々を過ごすうち「私はなんで生きているんだろう。こんな嫌気がさす世界も生活も、全部なくなっちゃえばいいのに……」と、ある種の破滅願望を抱くようになっていました。

 彼女の働くお店では、深夜の時間帯になると、いつも同じ場所におじいさんが座っています。同僚にけしかけられた女性が、なかばヤケ気味に声をかけると、想像を超える出来事が起こったのです。

真夜中のファミレスでいつも同じ席に座ってるお客さんに声をかけてみたら 漫画
真夜中のファミレスでいつも同じ席に座ってるお客さんに声をかけてみたら 漫画
真夜中のファミレスでいつも同じ席に座ってるお客さんに声をかけてみたら 漫画

 「キミが話しかけてきてくれて嬉しいよ」。そう言葉を発したのはおじいさんではなく、おじいさんの服の中から現れた“ウサギ”でした。

 驚いた女性は声を上げましたが、どういう訳か誰もそれに気が付きません。ウサギは「平気だよ、誰も僕らを気に留めないから」と言い、次いで女性へ問いかけます。「キミはどうしておじいさんを気に留めたんだろうね」と。

 質問を受けてうろたえる女性に対し、ウサギは言葉を重ねます。「全ての物事には意味がある」「だから聞いてほしい、どうしてここにおじいさんが座っているのか」と。

真夜中のファミレスでいつも同じ席に座ってるお客さんに声をかけてみたら 漫画
真夜中のファミレスでいつも同じ席に座ってるお客さんに声をかけてみたら 漫画

 ウサギは語ります。雪山で遭難した男が、死の間際で見つけた「異様な椅子」。それに座ると元気になるが、椅子を離れると死の間際へと引き戻される……男は椅子に座り続けるしかなかった……。

 男は仕方なく空想をはじめ、その夢が広がり世界が構築され……それから気が遠くなるような時間の果てに、男は心をどこかへ落としたものの、今もこうやって雪山で座っていて、それでも世界は続いているのだと。

 あっけにとられる女性を前に、ウサギはこうも語ります。「それもどうやら終わりみたい、潮時だよ。男が紡いだ世界は失敗だったんだ」と。そして……。

 ウサギとおじいさんが女性の前に現れた理由と目的、女性を待ち受ける数奇な運命。待ち受ける結末は、漫画を読み進めてお確かめください。

 作者は漫画家の兎屋まめ(@usayamame)さん。現在連載中の『妖の運び屋(Nemuki+)』と『黄昏ヘンテコ奇譚(ソノラマプラス)』の単行本が、2021年8月6日に発売予定です。

作品提供:兎屋まめ(@usayamame)さん
記事:たけしな竜美(@t23_tksn

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