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ニコニコ大百科「羽田空港と成田空港を間違えた人」が“ネットの良心”に満ちた構成で称賛の声 記事作者に話を聞いた(1/2 ページ)

インターネットの良心はここにあり。

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 「ニコニコ大百科」にある「羽田空港と成田空港を間違えた人」の記事がとても親切だと話題です。これが「インターネットの良心」ってやつか!

羽田空港と成田空港を間違えた人
「羽田空港と成田空港を間違えた人」の記事冒頭(ニコニコ大百科より)

 ニコニコ大百科はゲーム用語やアニメのキャラクターなどあらゆる単語・言葉を解説する百科辞典サイト。「羽田空港と成田空港を間違えた人」の記事では、「羽田 成田 間違えた」などの検索ワードからたどり着いた「本当に間違えてしまった人」向けに、冒頭で深呼吸をして落ち着いてもらうように促しています。慌てているときこそ落ち着くのが大事です。

羽田空港と成田空港を間違えた人

 次の項目で空港を間違えた際の対処法を解説。チェックインの時間に間に合うかどうか確認する、空港会社に相談するなど移動前にできる対応を説明したうえで、羽田・成田間の交通機関についても記載しています。

 交通機関の項目では、タクシー・バス・電車を候補に挙げ、所要時間や運賃などのメリット・デメリットまで解説しています。バスと電車は関連リンクに時刻表まで入れる周到ぶり。

羽田空港と成田空港を間違えた人
羽田空港と成田空港を間違えた人

 移動手段まで十分に説明し終わったところで「気分は落ち着きましたか?」の気遣い。そして、ページを下へスクロールすると、移動中の暇つぶし用にと「羽田空港と成田空港を間違えた人」すなわち“悲劇の主人公”についての解説が始まります。記事構成までホスピタリティにあふれているとは……。

 「ナイスアシスト」とTwitterで拡散され4万以上のいいねを獲得している「羽田空港と成田空港を間違えた人」の記事ですが、記事編集者の1人、坂本孫策さん(@sonsaku0404)が「元々はもっと下部に対処法が書いてあってそれを冒頭に持ってくるようにしたのは別の人なのですが結果的にいい構成になったと思いますのでそういう風に褒めていただけるのは大変嬉しいです」とツイートし、さらなる盛り上がりを見せています。話題になったことを受け、坂本さんに記事を書いたきっかけなどを聞きました。

── 記事作成のきっかけについて教えてください。

坂本:ニコニコ大百科の運営が毎月開催している「大百科グランプリ」というイベントがありまして、記事を作成した2020年11月のテーマが「空に関するもの・人・こと」だったので、空→空港→という連想をしたことと、同じニコニコ大百科の記事に「勘違いして降りてしまう人が出る駅名の一覧」があり、そこから着想を得て「そういえば羽田空港と成田空港を間違えた事例もあるな」と思いついて作成しました。

── Twitterで話題になっていますが、反響についてどう思いますか。

坂本:自分が作った記事がそこそこ話題になった経験は今までもありましたが、今回は今までとは規模が段違いでした。対処法を最初に記載した点に感心している人が多い印象ですが、構成を変えたり、情報をより詳細に記載したりしてくれた別の編集者の方もいらっしゃるので、評価されているのは自分の力だけというわけではないと思っています。

── どうしてニコニコ大百科に書こうと思ったのでしょうか。

坂本:ニコニコ大百科の良いところは「Wikipedia」のような百科事典サイトでありながら、Wikipediaほど堅苦しくないところだと思っていて、特に「羽田空港と成田空港を間違えた人」は、我ながらWikipediaでは絶対に作成されない記事だと思っています。

 自分の場合は記事の題材選びに全力を出すスタイルですが、他にも「Cuphead」の記事のように作品の世界観を再現した記事や、「バファリン」の記事のようにデザインセンスがあふれる記事も作れます。

バファリン
ニコニコ大百科にある「バファリン」の記事

 書き方次第でちょっとふざけた記事も評価される土壌があるので、まっとうにやっていれば結構やりがいがあります。そういう環境だから記事を作ろうと思えたのではないでしょうか。



 実際に「羽田空港と成田空港を間違えた人」の記事を役立ててしまわないようにするのがベストではありますが、万が一に備えて熟読しておくのもいいかもしれません。

協力:坂本孫策さん(@sonsaku0404)/れきさん(@reki224p

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