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図書館と契約したデータベースの情報を横流しさせる「違法バイト」が横行 被害企業は「売上に影響が出ている」(1/2 ページ)

被害に遭ったA社に取材しました。

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 9月9日、北海道大学付属図書館が「違法なアルバイト募集にご注意ください」と題した学生向けの注意喚起をTwitterに投稿しました。アルバイトと称し、所属大学の図書館が契約しているデータベースの内容を学生に提供させている組織があるとしています。

 同図書館に背景を確認したところ、実際に被害に遭っているデータベースの提供元・A社(被害の拡大を防ぐため匿名)から「学生に注意を行ってほしい」と依頼があり、先のツイートに至ったと述べています。ねとらぼではA社に取材を行い、実際に何が起きているのか尋ねました。

 A社によると、通常の用途では考えられない大量のデータがダウンロードされる事件が以前から起きており、前述したようなアルバイトの募集事例を実際に確認したことから、データベース提供会社として契約大学に連絡したとのこと。不正入手の被害に遭ったデータは、近年流行しているAIテクノロジーに活用可能なもので、同社の売上にも影響が出ているといいます。

 A社は「弊社が提供しているデータを不正に入手したり利用すると、利用規約違反だけではなく、著作権法等に抵触すると考えています。このような行為が発生しない様に、各大学へ注意喚起の協力をお願いしているところです」と述べました。

 今回、話題になったツイートは北海道大学の学生に向けた注意喚起でしたが、全国の大学図書館で同様の手口が発生している可能性があります。知らず知らずのうちに悪質行為に加担しないよう気を付けましょう。

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