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自分に向いている職業を探せるサイト「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」で全く知らなかった仕事に出会えた日

ライターのみくのしんが職業検索で見つけた未知の仕事「運用・管理(IT)」について調べました。

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日本版O-NET

 こんにちは、会社員をしながらフリーランスとしても活動しているライターのみくのしんです! 社会人としていろんな経験をしてくると、他にも自分に合う職業や経験を生かせる職業があるのでは……と思うことがあります。

 皆さんの中には「お仕事楽しい!」「ずっとこの仕事がしたい!」という人もいるとは思うのですが、「本当にこの仕事、自分に合ってるのかな?」「失業中で新しい仕事を探しているけど自分の経験を生かせる仕事はあるかな……」と不安になっている人もいるんじゃないでしょうか。

日本版O-NET

 そこで今回は、「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」という約500もの職業の情報が載っているWebサイトを紹介します。こちらのサイトでは、いろんな方法で「自分に向いている職業を探せる」んです。

 運営は厚生労働省。「タスク(その職業の細かな仕事内容)」や「スキル」などの観点から、職業情報を「見える化」し、就職・転職活動の支援をしているWebサイトです。今回はそれを僕が実際に体験してレポートします!

 それでは! 日本版O-NETのいろんな機能を使って自分に向いている仕事を見つけてみるぞ!

仕事の興味・価値観に関する診断テストを使ってみる!

 まずご紹介するのは、「興味・価値観検査」! この機能では、自分がやってみたいことや仕事をする上で大切だと感じることから向いている仕事がわかる機能です。仕事に対する自分の考え方を見つめ直すきっかけにもなりそうです。

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 こちらの機能は、日本版O-NETのTOP画面の「興味・価値観検査」の項目から診断することができます。

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 仕事への「興味」と仕事への「価値観」の2種類の検査があります。質問項目は各60項目とはじめは少し多く感じますが、自分と向き合うことが意外と楽しくて、すぐに終わってしまいました。

 ちなみに僕が実際に興味検査をやってみた結果はこちらです。

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 自分が興味のあることがわかる他、自分の特徴を一言でコメントしてくれるので、仕事を選ぶ指標になってとても便利です。

デザイン、絵画、文字、演劇、音楽、ダンス、などの創造的な活動を好みます。

 と、あります。確かに今ライターをしているのも、こういうことに興味があるから! 自分の興味の方向性にあらためて気付かされました!

 同じく価値観検査をやってみた結果はこちら!

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自分が理想とする仕事とプライベートのバランスを実現できるような仕事に強いやりがいを感じます。

 こちらも普段気にしていることがしっかり出てきました! 仕事だけじゃなくてプライベートの時間も大切にしたいと思ってます!

 こうした僕の興味・価値観から仕事を検索してみました。

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 こちらは一部ですが、「広報・PR担当」「受付事務」「印刷営業」などが出てきました。

 回答を元にオススメの職業が出てくるので、「へーこんな職業が自分に向いてる可能性があるのか〜」と見るだけでも世界が広がります。ぜひ試してみてください!

色々な切り口から検索機能を使ってみる!

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 また、「色々な切り口から検索」では、「未経験でも比較的入りやすい職業」「介護で行われる仕事」などの職業リストを見て、気になる職業を探すことができます。場所はTOPの上記から!

 例えば、IT関係の職業を業界別や工程別に探すこともできます。幅広いIT関係の世界の中から、さらに分野別に詳しく探すことができるのは便利ですね!

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 「未経験でも比較的入りやすい職業」の検索結果はこちらです。意外と多い!

 新しいことにチャレンジしたい人には「え? こんな仕事も未経験でできる可能性あるんだ」って思えるのでオススメです。

仕事の性質から検索を使ってみる!

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 そして、「仕事の性質から検索」を使うと、「重視する仕事の性質」「避けたい仕事の性質」から選択することができるので、自分に向いている職業検索ができます。

 こういう診断する時って、基本的には「やりたいこと!」にフォーカスしてアンケートを答えるのが一般的なイメージだったんですけど、「避けたいこと!」を選択できるのは、やりたいことを答えるよりラクかもしれません。今までも座っている仕事が多いので、僕は立ち作業を避けたい仕事として答えました。

 その検索結果を見ていて僕が気になったのがこの「運用・管理(IT)」という職業。

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 知っているようで知らない広いITの世界、確かに座ってキーボードを打っているイメージはあるけど、その中でも「運用・管理」って具体的にどんなことをしているんだろう……。

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 日本版O-NETの職業説明のページにはそんな疑問に応える詳しい説明と数値が! 動画による職業の紹介動画もあってさらにイメージがつきやすいです。見ごたえのあるページなので、ぜひ気になる職業をいろいろな方法で検索してみてください。

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しごと能力プロフィール作成から検索してみる!

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 ということで最後にご紹介するのは、気になる職業がある方にオススメの「しごと能力プロフィール作成」機能です。

 ここでは、自分が経験したことがあるお仕事などから、自分の能力を簡単に設定でき、やってみたい職業と比較することができます。今までの経験が生きるスキルや、これから身につけたほうがいいスキルがわかります。現在の自分と比べられるのはいいですね!

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 ちなみに、僕の場合はライター(今回の選択肢では「雑誌記者」)を経験したお仕事として選択。そして、さっきの「運用・管理(IT)」を希望する職業に選んでみました。「文章力」「説明力」が強みになることが判明。このあたりは面接の時とかにアピールポイントにできるかもしれないな……。

 習得したほうがいいスキルは「故障等の原因特定」「保守点検」など確かに今の僕にはなじみのないもの。勉強したほうがよいことがわかりやすいのはうれしいですね!

日本版O-NET

 以上、日本版O-NETで現在使える機能の一部を試してみましたが、本当に自分では考えもしなかった仕事が出てきて興奮しましたね。自分が思ってるより僕に向いている仕事の幅は広いんだな……。

実際に検索結果から出た職業の方にお話を聞いてみる

 調べているうちにいろいろと興味が出てきたので、実際にIT分野で「運用・管理」の仕事をしている人にお話を伺ってみることにしました。

 日本版O-NETで勉強してきたんですが、現場の声を聞かせてください!

Sさん「そうですねぇ……一言でいうと縁の下の力持ち的なお仕事ですかね?(笑)」

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 さらっとめちゃくちゃかっこいい事を教えてくれたのは、大手Webメディアで運用・管理の仕事をしているSさん。知り合いの紹介で特別にお話を聞かせてくれました。

みくのしん「本日はよろしくお願いします。縁の下の力持ちって具体的にはどんな事をしてるんですか?」

Sさん「運用・管理と言っても本当に各社さまざまなので一概には言えないのですが……簡単な所で言うと、社内のシステムを管理してますね。会社で使うWi-Fiや会社の電話などを使えるようにしたり、会社のサイトのセキュリティを管理していたり、サーバ周りの……」

みくのしん「ちょ、待って! それは日本版O-NETにも書いてあったんですけどサイトのセキュリテイって、例えば危険な攻撃があったりとかですか?」

Sさん「そういう事があった場合の対応も運用・管理に含まれますね。皆さんが知らない間にも何かエラーは起こっているのでそれを修正したり復元したりするのが主なお仕事です」

みくのしん「ふむふむ……」

日本版O-NET

みくのしん「今もひそかに僕たち社員が仕事をしやすいように頑張ってくれているんですね……! でも少し難しそうだなーと思うんですが」

Sさん「いや、でも実際誰でも始める事ができる仕事だと思ってますよ!」

みくのしん「資格とか必要じゃないんですか?」

Sさん「もちろん資格を取ってステップアップしていく道もあるのですが、資格がないとなれないお仕事ではないですよ!」

みくのしん「僕でもできますか!?」

Sさん「でき〜〜……ます!」

みくのしん「少し悩みましたね……!」

Sさん「専門的な知識があることに越したことは無いのですが、PCの操作ができればチャレンジできるお仕事かと!」

日本版O-NET 働きながら資格を取っていくこともできるみたいです(日本版O-NETより)

日本版O-NET 入職前の実務経験は「特に必要ない」が33.3%!(日本版O-NETより)

みくのしん「超基本的なPCの操作できます! グーグルとヤフーのアカウント持ってます!」

Sさん「大丈夫です! 実は前職の新人さんはPCの電源の付け方がわからないって言ってたり、人差し指でタイピングしたりする人もいたので、本当に始めるだけならPCの操作関係ないかもです。コレ本当に(笑)」

みくのしん「へー。お仕事しながらいろいろ学んでいくのもありなんですね」

運用管理未経験でもOK!

日本版O-NET 映画とかでよく見る「サーバルーム」も運用・管理の管轄

みくのしん「サイトの裏側だったり、僕らが日々触ってる機械をずっと点検し続けるお仕事ですよね。知れば知るほど難しそう……!」

Sさん「どの会社でもそうなんですが、運用・管理という仕事は、職人の様にその人しかできない仕事って言うのは基本的に駄目なんですよ」

みくのしん「そうなんですか?」

Sさん「言い方を変えると、どんなエラーが出ても、誰でも同じ様に復旧させないといけないんです。人に依存しているとその人がいなくなったらサイトなどがめちゃくちゃになっちゃいますからね」

みくのしん「それじゃあ、どんなエラーにもマニュアルのようなものがあるってことですか?」

Sさん「そうなんです! 運用・管理には手順書がつきものなので、そういう意味で未経験でも大丈夫なんです! 逆にその手順書も本当に誰が読んでも対応できるように作らなきゃ駄目なんですけど!」

みくのしん「本当に僕でもできそうかも……。コレ読んでくれてるデスクワーク希望の人は調べてみてもいいかもですね」

Sさん「会社それぞれなので働きたい会社の運用・管理の具体的な業務内容も調べてみるのがオススメです!」

どんな人が向いているの?

日本版O-NET Sさん作成のネットワークの仕組みをわかりやすくまとめた図(セキュリティ上の理由でぼかしを入れていますが今の僕が見ても全然わかりませんでした……)

みくのしん「ちなみに運用管理にはどのような人が向いていますか?」

Sさん「影でひっそりみんなを支えたい! って人が向いているかと思います。逆に前のめりで率先的に行動する人はサイトの制作とかが向いてると思います」

みくのしん「なるほど!」

Sさん「ちなみに、最近はクラウド化が進んで家でもどこでも仕事ができるようになってきているので、会社にもよりますが、完全に在宅の勤務もあるはずです」

みくのしん「時代にあってるなぁ。ちなみに運用・管理のやりがいってどんな事があるんですか?」

Sさん「裏方の仕事ではあるので、『みんなに意識されないこと』こそが大切なんですよね。『仕事してるなぁ』って思われたら、つまり目に見えるようなエラーが起こってしまっているということですから。基礎のシステム構築を頑張るほどその後の監視業務のエラーが減って楽になるというのがやりがいでもあるので、『あいつ仕事してなくね?』って思われるくらいが気持ちいいんです(笑)」

Sさん「すごい域までいってますね!」

今こそ、運用管理

日本版O-NET 専門的な話も聞かせてくれました

みくのしん「ところで、このお仕事の需要ってどうなんですか?」

Sさん「すごくありますよ! 厚労省のデータだと有効求人倍率が1.57倍とかで、結構増えてきていますね」

日本版O-NET 日本版O-NET掲載の「運用・管理」就業者統計データ。働きたい地域との比較もできます

みくのしん「時代がどんどんIT色に染まってきて、素人の感覚なのですが、例えばエラーが出ないようなシステムとかが構築された場合、人間の仕事が無くなったりしないんですか……?」

Sさん「現に今もそれに近いシステムはガシガシできていますね」

みくのしん「え? じゃあマトリックスみたいに機械に支配されちゃうじゃないですか!」

Sさん「実はそういう訳でもなくて……みくのしんさんの言う通り、どこの会社も運用管理が必要になってきていて、それを便利にするシステムも出ているんですが、今度はそのシステムを運用管理しないといけないので、仕事がなくなることは無いと思います」

みくのしん「食いっぱぐれない仕事ですね!」

Sさん「しかも、今はアプリを作る仕事など、表立って見える仕事をやりたい人が多いため人材が少ないので狙い目の仕事ですね」

みくのしん「運用・管理穴場じゃん!」

Sさん「未経験でも入れて、そこからステップアップの勉強等をすれば転職をしながらどんどんお給料も増やすことも……人によっては可能です!」

みくのしん「夢ありすぎる!!!」

最後に

日本版O-NET

 ――運用・管理のお仕事。かっこいいかもー! 専門用語がビシバシ飛び交って、詳しい内容はまだまだ意味不明だったんですが、それだってその業界に飛び込んだら手順書を元に理解していく訳ですよね。ひっそりと世界を救うスーパーヒーローみたいなお仕事……。憧れ。あります!

 今回、日本版O-NETを使ってみて僕が感じたことですが、いろんなアプローチで職業を探せる点。コレはうれしいですね。

 「あなたは絶対コレ!」と言われるのではなく、あくまで自分で見つける手助けをしてくれている。そんな印象を受けました。今回は実際に働いている方にも話を聞きましたが、日本版O-NETの職業解説や動画では、仕事内容はもちろん労働時間や賃金、学歴や関連資格などのデータも掲載されていて、その職業についてさまざまな観点から詳しく知ることができます。

 何より、いままで聞いたこともなかったお仕事に出会えたのは本当にいい経験でした! 「僕にIT分野の運用・管理の仕事ができるかも」なんて日本版O-NETを使わなければ考えもしなかったと思うから。

 僕なんかは自分に自信がないので「僕にできる仕事なんてないよ……」って思っちゃいがちなんですが、そういう人も一度使ってみてほしいです。日本版O-NETの検索方法はさまざまなので、自分にあった方法で!


提供:厚生労働省
アイティメディア営業企画/制作:ねとらぼ編集部/掲載内容有効期限:2021年10月3日

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