【漫画】好きでもないケーキを毎週買いに来るおじさん客、いら立ったバイトが“イジワル”をしかけると…… すれ違いから始まる交流に涙(1/2 ページ)
その客は、毎週金曜にフルーツタルトをひと切れだけ買っていきます。
ケーキ屋でアルバイトをする大学生と、毎週金曜日にフルーツタルトをひと切れだけ買っていく中年おじさんの交流を描いた漫画が、胸にぎゅっときます。なぜ買いに来るのか、バイト店員は不思議で仕方ありませんでした。
大学2年生の「稲田」はケーキ屋でアルバイトをしています。ある日、サラリーマン風の中年おじさんが、フルーツタルトをひとつ買っていきました。
おじさんはこの店の常連で、毎週金曜日、閉店間際に決まってフルーツタルトをひとつだけ買っていきます。その表情はいつも仏頂面。
「あんな難しい顔した人が 家でケーキを食べるのを楽しみにしてるんだって思ったら 微笑ましくない?」。同僚にそう言われた稲田は、なんだかおじさんのプライベートが気になり始めます。そしてある日、思い切って「お客さん、このケーキ好きなんっすね」と声をかけました。
おじさんは、生き生きとケーキのおいしさについて語るかと思いきや、伏し目がちに「いや、おれは別に」と答えます。この反応に、期待を裏切られた気持ちになる稲田。それからというもの、毎回毎回、作業みたいに欲しくないものを買っているおじさんに、いら立ちがどんどん募っていきました。
ある金曜日、残っているフルーツタルトは一切れだけでした。稲田はそれを自分で購入し、おじさんには「売り切れです」と伝えます。おじさんは少し驚いた表情で「あ、ああ。そうか」とだけ答えて帰りました。
自分の“いじわる”に「欲しくない人に買われたらケーキがかわいそう」と理由を後付けしながらも、どこかで罪悪感を覚える稲田。その後おじさんはお店にぱったりと来なくなってしまいました。
後味の悪さを感じていた稲田は、偶然、おじさんを夜の街で見つけます。そして、どうしてフルーツタルトを買っていたのか、事情を聞くことができました。稲田は衝撃を受け、深く頭を下げ謝罪します。けれども、おじさんは稲田を責めることはありませんでした。……心温まるラストは、ぜひ漫画本編を読んで味わってください。
この漫画を公開したのは、おくらさん(@okura_yp)。著作にガンガンコミックスpixiv『うちの息子はたぶんゲイ』やガンガンコミックスJOKER『そらいろフラッター』(原作)があります。
作品提供:おくら/単行本1〜3巻発売中(@okura_yp)さん
(高橋ホイコ)
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