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京急と横浜市ら、富岡地区の乗合型バスサービス「とみおかーと」本運行に向けた最終実証実験 11月から

地域の交通不便解消に期待です。

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 京浜急行電鉄、横浜国立大学、横浜市、日産自動車は10月22日、横浜市金沢区富岡エリアで乗合型移送サービス「とみおかーと」の本運行に向けた最終段階の実証実験を開始すると発表しました。2021年11月1日から3カ月間実施します。

とみおかーと 地域 コミュニティバス
本運用に向けて最終段階の実証実験を行う「とみおかーと」

 「とみおかーと」は、急勾配の坂道や幅員4メートル未満の狭い道路が多く、バス停や鉄道駅へのアクセスも容易でない交通課題を抱える同地区の移動不便解消に向け、産学官連携で実サービス化を目指す交通手段です。

 京急と横浜国大が締結した「産学連携の協力推進に係る協定」、横浜市と京急が締結した「京急沿線(横浜市南部地域)における公民連携のまちづくりの推進に関する協定書」に基づき、2018年から実証実験を展開。2019年に日産自動車も参画し、運行方式の検証などを進めていました。

とみおかーと 地域 コミュニティバス
交通課題を抱える地域への導入に向けた、産学官連携の「ICTコミュニティーバス」的取り組み

 今回2021年11月に開始する実証実験は、本格運行を踏まえた「最終段階」と位置付けます。特に需要の多いルートを定め、手挙げ自由乗降スタイルで利用する有償での試験サービスの段階に移行します。

 実サービス化に向け、朝夕の運行時間帯拡大や小人運賃の導入とともに、三井住友カード、小田原機器、あいおいニッセイ同和損保の協力で、スマホ連携のキャッシュレス決済手段(Visaタッチのクレジットカード決済、PayPay/Line Payの二次元バーコード決済)や、利用でポイントがたまる外出促進アプリ(とみおかーと Moove)も備えました。

とみおかーと 地域 コミュニティバス
使用車両は乗客8人乗車対応の「キャラバン」
とみおかーと 地域 コミュニティバス
キャッシュレス決済の手段も導入。ICTで利用需要を分析し、運行の効率化も図る
とみおかーと 地域 コミュニティバス
「とみおかーと」の運行ルート

 実施期間は2021年11月1日〜2022年1月31日。運行は平日、土曜日の8時30分ごろ〜18時ごろ。運行ルート上で自由乗降が可能です。タクシーのように「手挙げ」で乗車の意思を示し、誰でも、どの場所からでも乗車できます。

 運賃は一律大人200円、小人100円(小学生)、未就学児無料。使用車種は「とみおかーと」カラーに塗った日産・キャラバン(乗車定員8人)。運行事業者は京急タクシーなどを展開する京急グループの京急横浜自動車が担います。

とみおかーと 地域 コミュニティバス
事由乗降に対応。設定ルート上で「手挙げ」で、タクシーのように利用できる

 「住民がいて需要がある。人口・利用者は減っているが、その分割合の増した高齢者の多くにとって、たった1つの移動手段であるほどまでに重要でもある。しかし鉄道や路線バスの新路線を設けるのはとても困難、既存路線も維持できなくなり廃止・廃線になってしまう」──。

 そんな交通課題を抱える地域、自治体は多くあります。超小型EV、パーソナルモビリティー、シェアキックボード、自動運転車いすなど、徒歩では困難な簡易移動や交通不便地域のラストワンマイル問題をICTで埋める新しい乗りもの/移動手段の普及、そして「誰にも分かりやすく使えそう」なこのプロジェクトを軸に、同様の交通課題を抱える他地域へ横展開されていくことも期待です。



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