娘の成人式のために織師のお父さんが織った振袖がTwitterに投稿され、振袖も着こなしも素敵すぎる! と話題になっています。
投稿主のTomi(tomi/toitofabric@JanuaryTomy)さんは、山口県柳井市にある離島・平郡島で、伝統的な織り機を使い手織りの生地を製造している織師さん。1枚でも多くの生地をこの世に残すべく、生地のデザインから機織りまで全て1人でこなしているそうです。
とある日、Tomiさんは軽い気持ちで娘さんに「成人式の振袖織ったろか?」と問いかけてみます。娘さんは「えーいいの?」という反応。その時はごく軽い親子の会話だと思っていたTomiさんですが、なんとこの発言が3カ月の間、Tomiさんを悩ませることになってしまったのです。
というのも、娘さんには成人式でやりたいと考えていたスタイルがあり、後日「レトロな感じが良い」というリクエストとともに、白黒のチェックの着物の写真が送られてきたのです。
最初はシンプルなデザインに「これなら楽勝だ」と考えていたTomiさんでしたが、大きめなチェックを再現するのに大苦戦。いつものお仕事をこなす合間に振袖の製作に取り掛かっていたため、3カ月もの時間がかかってしまったそうです。
しかし苦労しただけあって、この世に1着しかないレトロでかわいい振袖が完成。娘さんは、振袖に合わせたグレーのベレー帽をかぶり、赤と黄色を差し色にしたかわいい着こなしで成人式に参加。そのすてきな装いに、たくさんの人が声をかけてくれたそうです。
お父さんが織った伝統的で個性的な振袖を、娘さんがレトロで個性的にかわいく着こなす……なかなか見られない“素敵な親子コラボレーション”を紹介したツイートには、3万件を超えるいいねとたくさんのコメントが寄せられています。
TomiさんのTwitterやInstagram(toitofabric)では、生地の製造過程や伝統柄に関する投稿をしています。着物や伝統工芸が好きな方は覗いてみると良さそうです。
画像提供:Tomiさん(tomi/toitofabric@JanuaryTomy)
(三日月 影狼)
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