元ヤンキーのオタクがアニメ研究部に入るも、怖がられて孤立するはめに――。あるサークルの人間模様を描いた漫画が、Twitterで感動を呼んでいます。作者はしたら領(@shitara_ryo)さん。主要人物が恐竜のように描かれた不思議なシリーズの一編です。
主人公のタルボは、かつてヤンキーのアタマを張っていたいかつい男。その実アニメとゲームが大好きで、大学に進んでからはアニメ研究部に所属しています。
悪いことはできないもので、過去の話が災いしてサークル内での評判は散々。腫れ物扱いされてしまい、入部から3カ月たっても全く友達ができません。
そんな彼の心のよりどころになりつつあったのが、サークルの紅一点、メイ。先日LINEの交換を持ちかけられて以来、タルボの中に恋心をもたらしていましたが、彼自身は奥手で、何もできずにいました。
しかも聞くところによると、メイは部長のブラキと付き合っている様子。もしも彼が嫌な人間であれば、タルボも恋敵として憎みメイへの恋を貫けたかもしれません。しかしブラキは、孤立したタルボにもまっすぐ接してくれる優しい人物でした。
メイとブラキのことで悶々としていたある日、タルボはたまたまショッキングな話を立ち聞きしてしまいました。「タルボがアニ研の空気を壊している」「この前なんかLINE聞かれちゃった。もしブラキ君に誤解されたら迷惑」などと、メイが陰で虚偽のウワサを流していたのです。なんというサークルクラッシャー。
悲しみに押しつぶされそうなタルボを救ったのは、意外にもブラキでした。「僕はキミと付き合った覚えはないよ」と、どうやら“自称彼女”だったらしいメイの虚言を突っぱねると、僕の友達――すなわちタルボの悪口もやめてと言ってくれたのです。
タルボは恋を失いましたが、同時にかけがえのない友人を得ました。読者からは「部長がかっこよくて泣ける」「オタサーの姫に負けない部長が頼もしい」「タルボもブラキも、どっちもいいやつ」など、2人の友情をたたえる声が寄せられています。
作者のしたら領さんは、同じく主要人物が恐竜の見た目の漫画「ティラノ部長」をTwitterとcakesで連載中(原作:鈴木おさむさん)。オフィスを舞台に、人と人の交流から生まれる悲哀を独特のタッチで描きます。
作品提供:したら領(@shitara_ryo)さん
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