ガンダムがガンダムハンマーをぶん回しながらスノーボードで滑り降りてくる……!? 奇抜でかっこいいコスプレボーダーが話題です。演出も技術もすばらしい。
ファーストガンダム形のウェアを身にまとい、見事な滑走を見せたのは、手製のモビルスーツコスプレでスキーやスノボを楽しむチーム「Team GP」の生ガンダム(@nama_gundam)さん。シールドや光るビームサーベルといった装備も用意し、ボードにはGファイターをあしらうなど、徹底してガンダムになりきっています。
その活動は近年各所のスキー場で目撃されており、今回TwitterユーザーのRYO(@okiyama69)さんが撮影した動画であらためて拡散。「ぶん回しながら滑るバランス感覚……さてはニュータイプ」「連邦の面白い悪魔」などと話題を呼びました。
なかには「(ホバー移動が特徴の)ドムでやってほしい」との声もありましたが、実はTeam GPでは既に挑戦済み。生ガンダムさんは、アムロ視点で演出したジェットストリームアタックの動画を投稿しています。
編集部は生ガンダムさんを取材し、ウェアの工夫や安全面への配慮など、詳細を聞きました。
―― ガンダムスタイルでの滑走を始めたのはいつごろですか
生ガンダム スノボ歴ともども、今年で18年目に入りました。ガンダムデビューはスノボを始めて3回目のときです。
―― ウェアの製作にはどれほどかかるのでしょう
生ガンダム 仕事を終えてからちょこちょこ進める感じで、だいたい2年です。
―― 「スキー場で使えるスーツ」を作るうえで工夫している点は?
生ガンダム まず、スキー・スノボ用ゴーグル以上の視界確保を絶対条件としています。当チームにはモビルスーツが全部で22機ありますが、全てこの条件をクリアしています。条件に満たないものは、私が滑走許可を出しません。私のガンダムも視界が狭そうに思われるかもしれませんが、裸眼と同等の視界を確保できています。
―― ゴーグルはどのようにして作っていますか
生ガンダム ポリカーボネート製の、イエローレンズの防塵グラスに、車用のスモークフィルムを貼り、ガンダムの目とまわりの黒い部分を再現しています。
―― ほかにも安全面など工夫している点はありますか
生ガンダム ボディーや小道具には、全て柔らかく割れたりしない素材を使っています。芯材はレジャーシートやパズルマット、お風呂の保温用アルミシート、お風呂の洗い場に敷くウレタンマットなど。これらを撥水(はっすい)加工布でコーティングし、縫い合わせて作っています。また、ビームライフルの銃身等は、灯油ポンプの軸などの軟質ビニールを使用しています。RYOさんの動画にあったガンダムハンマーの鉄球も、中身はビーチボールです。
なお、スキー場様が最も気にされるのが、リフト乗降時に衣装が搬器に引っ掛からないかです。その点については、万が一引っ掛かっても強く引けば外れるよう、各パーツをマジックテープで取り付けています。
また、武装や小道具も全てリーシュコードを備え、手首等とつながっています。もちろんコスチュームも武装も動きを妨がないように設計していますので、普通のウェアでできる事は全てできます。これらとゴーグルの視界をあわせて、当チームで滑走を許可する条件としています。
動画提供・協力:RYO(@okiyama69)さん/生ガンダム(@nama_gundam)さん
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