経済産業省のTwitterアカウントが「日常のヒヤリハットシリーズ」として、冬によく使う暖房器具に関する注意喚起を発表しました。
オイルヒーターやカーボンヒーターなどの電気ストーブは火を使わないため、火災の意識が薄れてしまいがち。しかし使用する環境に注意しないと、思わぬ出火事故につながることがあります。
火災が起きた事例として、脱衣所で使用していた電気ストーブ付近からの出火事故が紹介されています。電気ストーブの近くに衣類を置き、その場を離れてしまったことが原因だと考えられています。電気ストーブを使用する場合も、石油ストーブと同じように、洗濯物を近くに置かない、就寝中につけたままにしない、といった危険意識を持ちましょう。
また、暖房器具は「放射熱」が原因で火災につながる場合も。放射熱は、離れた位置まで伝わる熱のことで、前後左右と上方に伝わります。放射熱が当たる位置に布団や衣類、カーテンなど燃えやすいものを置いてしまうと、火災になるおそれがあります。特に熱が遠くまで届く前方と上方は、少なくとも100センチ以内に可燃物を置かないようにしましょう。側面と背面は電気ストーブなら30センチ・4.5センチ離し、石油ストーブなら50センチ・20センチは少なくとも離します。
また、給油トラブルによる火災も起きています。帰省した若者が、普段は使い慣れていない石油ストーブに、ガソリンを入れて火災を引き起こす事故が報告されました。普段使わない石油ストーブを使用する際には使い方をよく確認したり、灯油やガソリンは専用容器のルールをきちんと守って保管したりといったことが火災の予防に繋がります。
「今年度に入っても、暖房器具による事故が多く報告されております!」と公式アカウントは呼びかけています。暖房器具を使用する機会が多くなりそうですが、就寝中は電気ストーブであっても使わない、設置環境の安全を確保するといった、基本を再確認しておきたいところです。
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