車の往来が激しい道路の脇で、負傷した毛のない犬を発見・保護した様子がインドネシア・バリ島で撮影され、YouTubeに投稿されました。動画は4月4日時点で45万回再生を突破。「犬の目がどんどん輝いていく」や「『もう大丈夫』って言われるのをずっと待っていたんだろうね」などのコメントが寄せられました。
バリ島で野良犬などの保護活動をしている男性・Aaron(アーロン)さんは、車の往来が激しい道路の脇で、負傷した毛のない犬を発見します。のちに「Homer」(ホーマー)と名付けられたその犬は、空虚な目をしていて、それが心にひどく刺さったとアーロンさんは保護当時を振り返ります。「もし私が助けなければ、この犬はもうダメだろうと分かった」とも。
アーロンさんは「もう大丈夫だよ」と声をかけ、ごはんをあげてからホーマーを保護。その後、動物病院へ連れて行くと、ホーマーがガンを患っていたことが分かり、化学療法が必要とのことでした。今後、無事生きていけるか分からない状態だったといいます。
ホーマーの心を回復させるため、アーロンさんはまずケージの外からコミュニケーションを図ります。そして数日かけて徐々にホーマーのパーソナルスペースに入り、1週間後には頭をなでられるようになりました。そのときにアーロンさんは「ホーマーはずっと私になでられたがっていたんだ」と分かったそうで、「ホーマーの目が変わっていった」と話します。もうあの空虚な目はしていません。
ホーマーの目が変わった日から、かわいくて誰よりもやさしい本来のホーマーの姿が見られるようになりました。アーロンさんのおかげで、ホーマーの心が癒やされていったのです。
数週間後、いつも垂れ下がっていたホーマーのしっぽが、ゆっくりと左右に振れるようになりました。「私にとって、とても大きな意味を持つ瞬間だった」とアーロンさん。「以前は人生の楽しみ方が分からない状態だったホーマーが、愛されることで殻を破ることができた」と語ります。
そして3カ月後ガンが寛解し、ホーマーの白い毛も少しずつ生えそろってきて、どんどん健康的な姿に戻っていきます。
そして現在、アーロンさんの友人の申し出により、ホーマーは新しい家族のもとで、ほかの犬たちとともに幸せいっぱいの日々を送っています。アーロンさんも「ホーマー、なんて幸せそうなんだ」とうれしそうです。やさしさあふれる人々やホーマーの幸せそうな姿に、心がほっこりとあたたかくなる動画でした。
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