女子高校生の4人に1人が「子どもを産みたいと思わない」 ガールスカウト日本連盟がジェンダーに関する調査結果を公開(1/2 ページ)
自分の体についての知識がまだまだ足りない現状。
ガールスカウト日本連盟が、女子高校生を対象に性に関する意識などについての調査結果を公開。25%が「将来子どもを産みたいと思わない」と考え、66%が性についての知識をインターネットやSNSから得ていると回答しています。
調査対象となったのは女子高校生304人。アンケート調査は、2021年2月11日から3月25日かけてインターネットで行われました。結果は、「『ジェンダー』に関する女子高校生調査報告書 2021 自分のからだ 性と生殖に関する健康と権利(セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)」で公開されています。
4人に1人が「子どもを産みたいと思わない」
「将来、自分の子どもを産みたいと思いますか」という問いに対して、「はい」は75%「いいえ」は25%。4人に1人が「将来子どもを産みたくない」と回答しました。
子どもを産みたくない理由として最も多かったのが「仕事や自分のやりたいことを優先したいから」。子どもを産むと「自分のやりたいことが自由にできなくなる」と考えがあるようです。
半数以上が「インターネットやSNS」で情報収集
「性の情報をどこから得ていますか」(複数回答可)への回答は、「学校の授業や教科書」が最も多く68%。以下、「インターネットやSNS」(66%)、「先輩や友だち」(33%)と続きます。
注目は、「先輩や友だち」を大きく引き離し、「インターネットやSNS」と答えた女子高校生が多かったこと。スマートフォンやPCで検索するのは簡単ですが、正しい情報を見分ける力が求められます。
自分のからだについて関心を持っている?
アンケートの中には「日本の刑法における性的同意年齢は何歳だと思いますか」という問いも(正答は13歳)。回答で一番多かったのは「18歳」で42%。高校生以上の年齢である「16〜20歳」と回答した女子高生は87%にのぼります。正しく回答できたのは14%と2割を下回りました。
また、日常生活で経験したことのある月経にまつわるトラブルとして、多数の高校生が「月経痛や月経不順」を挙げています。約40%が学校での勉強や部活動などに支障をきたすことがあったと回答。
しかし、産婦人科や婦人科、レディースクリニックで受診したことがある高校生は21%に留まり、婦人科系の不調に直面しても、医療機関にアクセスできていない状況がうかがえます。
調査は、実際に役立つ正しい知識を身につけがたい教育の状況や、自分の体のことについて相談しにくい高校生の現状がうかがえる結果となりました。これらの意識を大きく変えていくには、時代に合わせた性教育の変化が求められそうです。
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