「ポケットモンスター ダイヤモンド・パール」の「ハクタイの森」に、ドダイトスとナエトルの親子がひっそり暮らしていたら……。そんな想像を形にした、リアルなジオラマが好評です。
作者のくまごろ(@kumagoro_mk2)さんが表現したのは、大きな木と水場に寄り添うポケモンたち。ドダイトス、ナエトル以外にも、木にはケムッソやミノムッチがいたり、水場ではケイコウオが泳いでいたり。野生のポケモンの生活がありありと描かれています。
ポケモン作りには石粉粘土、植物には紙製のジオラマ素材やレンジ用ふきんなどを使用。木は針金と粘土で幹を作り、オランダドライフラワーで枝先を表現しているそうです。
自然が細部まで表現されていて、本当にポケモンがそこにいると感じさせるジオラマは、「現実を切り取ったみたい」「ドダイトスが今にも動き出しそう」「思わずBGMが脳内再生される」と大好評。編集部はくまごろさんに、製作の経緯などを詳しく聞きました。
―― まずジオラマ製作のきっかけを教えてください
くまごろさん:ポケモンのダイパ直撃世代なので、2021年にリメイク作品が発表されたうれしさの余り、狂喜乱舞しながら作りはじめました。ナエトルとドダイトスはかつての相棒(と、その最終進化系)です。新作の「LEGENDS アルセウス」でも真っ先に捕まえました。
―― 作品のテーマは?
くまごろさん:シンオウ地方の自然と、ポケモンたちの野生の暮らしです。冒険とバトルが注目されがちなポケモンの、「野生の世界」を作りたいと思いました。
―― ドダイトスの威圧感と、ナエトルの無邪気さが対称的で面白いですね
くまごろさん:親御さんが周囲に目を光らせ、必死で安全を確保しているのをよそに、ちびっ子がはしゃぎ回っているような様子をイメージしました。町でもよく見かけますよね。
―― ポケモンの造形で力を入れた部分は?
くまごろさん:ポケモンたちはほぼ全て石粉粘土(ニューファンド)で作ったのですが、粘土での生き物の造形は小学生以来だったので苦労しました。ドダイトスは生き物としての説得力を持たせるために、ワニガメやゾウガメ、古生物のメイオラニア等を参考にイメージを練りました。特にうろこの造形は手間がかかって大変でした。
―― 背景も手が込んでいますね
くまごろさん:シンオウ地方は北海道がモデルなので、背景は、東北の白神山地や北海道各所の森林を調べてイメージ作りをしました。ただ、「木1本だけで森らしさを出す」という矛盾には頭を悩ませました(漢字でも3本で森なので……)。倒木や表面のコケ、散らばった枝や枯葉などで少しはそれらしさが出たでしょうか……?
※追記:モデル地域について一部不正確な情報があったため、修正しました(12時26分)
画像提供:くまごろ(@kumagoro_mk2)さん
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