免疫疾患で体がマヒして歩けなくなったワンコが、リハビリを経て少しずつ回復していく様子がスペインで撮影され、YouTubeに投稿されました。動画は記事執筆時点で152万回再生を突破。「つらいときでも尻尾を振っているのを見てあげて」や「ワンコを助けた人々は素晴らしい」などのコメントが寄せられました。
スペインはグレーハウンドを使った猟を許可しており、そのなかで狩りができなくなったワンコへの虐待や飼育放棄が深刻な問題になっています。
そんなワンコたちを助けるグレーハウンド愛護団体「ガルゴス・デル・スル(Galgos del Sur)」に、「Avellana」(アベラナ)というワンコが助けられました。アベラナは免疫疾患で体がマヒして歩けなくなったため、ハンターが「もういらない」と飼育放棄したのです。
当初のアベラナは、足は一切動かせず、頭を上げることしかできなかったそうです。意味も分からず急に体が動かなくなり、そのうえ飼育放棄され、とてもつらい状況のはずなのに、アベラナはスタッフに怒ることもなく、尻尾をゆっくりと振る姿を見せます。けなげで優しいアベラナの姿に涙が出てきます。
ボールやマットを使ったリハビリで、アベラナは少しだけ自分で足を動かせるようになりました。ほかにも、外で遊ぶワンコたちの姿を見せてアベラナのモチベーションを上げたり、週に何回かプールで泳いだり、スタッフはさまざまな方法を試します。アベラナも全てを理解して「歩きたい」と思って頑張っているように見えます。
その結果、最初は手助けが必要でしたが、少しずつ手助けがなくても歩けるようになり、フラフラしていた体も徐々にしっかりとしていきました。スタッフは「アベラナが倒れずに自分の力で一歩を踏み出したときはとても感動的だった」と振り返ります。アベラナもうれしそうです。
その後のアベラナは、体が動かなかったなんて思えないくらい元気で、同じくリハビリ中のワンコと仲良く遊ぶ姿を見せています。
そんななか、Anne(アン)という女性から「アベラナをぜひ家族に迎えたい」と連絡がきました。スタッフは、アベラナにとって最高の家族になると判断し、その申し出を快く受けます。
そしてアベラナは現在、アンの家でほかのワンコたちと遊び、散歩を楽しみ、休日にはビーチのある別荘で過ごして、人生を楽しんでいます。
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