「今日はうちとリアルタイムでサマータイム休日やりましょう」。そんなコメントとともにTwitterへ投稿された漫画が、「すてきな休日の過ごし方」と注目を集めています。英国で暮らした経験のある作者が伝える、夏のおうち時間を楽しく過ごす工夫とは……?
土曜日の朝8時、「今日はサマータイムデーにしよう」
投稿者は、2児を育てるたぬポンド(@tan_uk_ijiru)さん。2015〜2019年まで英国に住み、現在は日本で暮らすたぬポンドさんは、ある暑い土曜日の朝、「よし今日はサマータイムデーにしよ」と家族に提案しました。
サマータイムとは、ヨーロッパなどで導入されている制度で、日が長くなる時期に時間を1時間早めて暮らすこと。昼間の時間を有効活用できたり、節電・省エネにつながったりする効果が期待できます。
日本にはサマータイム制度がありませんが、たぬポンドさんは、家庭内でサマータイムを取り入れて過ごす休日のことを「サマータイムデー」と呼んでいるといいます。コロナ禍で外出自粛が続いていた時期に思い付き、たぬポンドさん一家はこれまで何度もサマータイムデーを過ごしているのだとか。
この日もサマータイムデーにすると決めた、たぬポンドさん一家。まずはさっと朝食を済ませ、たぬポンドさんは一日を気持ちよく過ごすために家の掃除にとりかかります。小学生の娘は宿題をして、夫は夕食用の買い出しへと出かけました。
この後、漫画はリアルタイムで順次投稿されていきます。一家はどのような一日を過ごすのでしょうか?
11時、軽めの昼食
11時になり、そうめんなど軽めのお昼ごはんを食べます。来たるサマータイムに備えて食べすぎないようにするのがポイント。昼食後は、疲れていなければ水遊びをしたり、昼寝をしたりしてのんびりと過ごします。
14時、お風呂をわかす
14時になると早くもお風呂をわかし、まだ明るいうちから家族みんながお風呂に入ります。その間にも、たぬポンドさんは夕食の準備をし、夫は布団を敷いて、サマータイムを心地よく過ごすための準備を着々と進めます。夕食のお膳はダイニングテーブルではなく、コーヒーテーブルを用意。
そんな風に時間を早めて過ごしているうちに、3歳の息子は眠くなってしまうことも……。もうすぐサマータイム開始だ、頑張れ〜!
16時、夕食スタート
16時になったら、早めの夕食がスタート。メニューは缶詰やアボカド、トマト、チーズ、鴨ハムなど、火を使わずに用意できるものにして、各自でパンにのせて食べます。その後はダラダラとごはんをつまみながら、映画を見たり、本を読んだり、ゲームをしたりして思い思いに過ごすだけ。
ふと外を見ると、まだ空は明るい時間。この後2時間ダラダラと過ごしてもまだ18時だと思うと、なんだかうれしくなりそうです。
たぬポンドさんによると、かつて暮らしていたロンドンは、この時期は22時になってもまだ明るく、いつまでも一日が終わらないかのように思えてウキウキしたといいます。パブのテラス席で見上げた水色の空、すてきなミュージカルを見て会場を出た後の夕暮れ……楽しいことが終わった後もまだ一日が終わらない、そんな体験を思い出すと、ハッピーな気持ちになれるのだとか。一家の「サマータイムデー」は、たぬポンドさんにとってロンドンの夏の疑似体験なのでした。
一番に眠くなったのは、3歳の息子。歯磨きをすませ、先に敷いておいた布団まで連れて行って寝かせます。息子を寝かしつけたら、夫と娘に「我々はこれから何やろうか」と問いかけるたぬポンドさん。そう、一家の夜はまだまだ長いのです。
ちなみにこの日の夜の過ごし方をたぬポンドさんに伺うと、家族バラバラに好きなことをして、全員が21時には寝てしまったそうです。過去に実施したサマータイムデーでは、家族みんなでアニメやドラマをワンシーズン一挙見することが多かったのだとか。普段より時間を早くすることで、夕方以降はゆっくりぜいたくなひとときを過ごせそうですね。
一連の投稿を見た人からは、「楽しそうだし早寝できそう! 今度子供とやってみます!」「サマータイム休日最高だな、やりたい…!」「こういうのが理想」など、記事作成時点で2100件以上の「いいね」が寄せられました。
たぬポンドさんが家庭内で取り入れているサマータイムデーは、いつもより入浴や食事の時間を早くするという、誰でもまねしやすいアイデア。おうち時間をより楽しく過ごすための参考にできそうです。
たぬポンドさんのTwitterアカウント(@tan_uk_ijiru)やnote(@ponpoco_pounds)では、この他にも日々の育児エピソードやエッセイ、創作漫画などを公開中です。
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