「生前に父が描いていた」という花のスケッチが、Twitterで注目を集めています。きれいな絵柄もさることながら、父の人柄がしのばれるエピソードが、見る人の心をひきつけています。
投稿者の三谷 純さん(@jmitani)さんが公開したこちらの作品。母親が庭で育てていた植物を、父親が出勤前に描いていたものだそうで、たくさんの種類の草花が色鮮やかに表現されています。スケッチは全部で300枚くらいあるとのこと。
ツイートには「見入ってしまいました」「愛が伝わってくる」「書籍化して欲しいレベル」と多くのコメントが並び、9万件以上の「いいね」が集まっています。今回の反響について、三谷にお話を聞きました。
―― お父さまのスケッチが大きな反響となっていますが、いまのお気持ちは?
三谷さん:父が生前に描いたスケッチに興味をもっていただきありがとうございます。これほど、多くの方から反応をいただけるとは思っていなかったので、とても驚いています。
画像の中では小さくしか見えませんが、1つ1つの絵はA5サイズのスケッチブックに絵の具で描かれたものです。画像として見るよりも、実際はもう少し柔らかい感じです。
―― お父さまは、なぜこんなにもたくさんのスケッチを描いていたのですか?
三谷さん:ツイートに書いた通り、母が庭で育てた植物を、出勤前の朝に描いていました。今から20年くらい前になります。庭はぜんぜん広くないのですが、母は珍しい植物が好きで、いろいろな種類のものを育てて花を咲かせていました。
私自身は、そんなに頻繁に実家に帰省するわけではなかったので、実際に見る機会はあまりありませんでしたが、あらためて、よくこれだけ継続して描いてきたものだと思います。こうして、多くの方の目に触れる機会があり、父も喜んでいると思います。
―― たくさんのコメントの中で心に残ったことはありましたか?
三谷さん:絵の上手下手よりも、日々のささやかな営みに何かを感じていただけたコメントが多く、そのことをとてもうれしく思います。私自身は絵を描かないのですが、折り紙作品を作ったりしていますので、父のように、何かを残していければいいなと、改めて思いました。
投稿の翌日は、たまたま、三谷さんの誕生日でした。Twitter画面では、お父さまのスケッチの上を風船がふわふわと飛んでいったそうです。
画像提供:三谷 純 Jun MITANI(@jmitani)さん
(高橋ホイコ)
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アートにさえ感じられる見事な跡形が残っていました。