暑い日を乗り切るための日傘の選び方をまとめたイラストがTwitterに投稿され、15万1000件の“いいね”を集め話題になっています。どんな日傘を選ぶとより効果的なのか、専門家に話を聞きました。
日傘は外側が明色、内側が暗色のものがいい?
ツイートを投稿したのは、ユキシゲ(@YKSG_kikuuu)さん。ユキシゲさんは、2つのイラストを交え、日傘の選びかたを解説しました。
1つめのイラストは、「外側が暗色×内側が明色」の日傘をさした人を描いたもの。外側が暗色だと太陽の熱を吸収して内側が熱くなることや、内側が明色だと路面からの照り返しを全身で受け止める仕様になってしまうことなどが説明されています。
2つめのイラストは、「外側が明色×内側が暗色」の日傘をさした人を描いたもの。外側が明色だと太陽の熱を吸収しにくいことや、内側が暗色だと路面からの照り返しと熱をかなり削減してくれることなどが説明されています。
投稿を見た人からは、「何も知らなかった……」「こちらのアドバイスで新しく日傘購入した」「『日傘買って』って言われてたから、めちゃくちゃ助かった」などの声が寄せられていました。
目的にあった日傘を選ぶには?
編集部では、ユキシゲさんが解説した日傘の選び方について、日本洋傘振興協議会に詳しい話を聞きました。
ー日傘を選ぶ際には「外側が明色、内側が暗色のものを選ぶとよい」という投稿がTwitterで話題になっています。日傘の遮光・遮熱効果に、傘本体の色はどの程度影響があるのでしょうか。
日本洋傘振興協議会:「どの色がよいか」は、使う方が「日傘に何を求めるか」によりますので、一概には申し上げられません。日傘は「シーンや目的に合わせて使い分ける」のがおすすめです。
物体の色と光・熱の吸収との関係については、(ユキシゲさんが)Twitterで紹介されている内容で間違ってはいないと思います。ただ、日傘には「遮光」や「遮熱」の機能をほどこしているものもあります。これらの機能を備えた日傘であれば、色の違いによる効果の差はないに等しいといえます。
日傘を選ぶときは、どこまで遮光・遮熱の機能を求めるのか、また、どこまでファッションとの調和を重視するのかなど、シーンや目的に合わせて選ぶのが理想だと考えます。日傘製品も多種多様ですので、利用者自身が納得のいく1本を選ばれることをおすすめします。
また、日傘は上からの太陽光線を遮る道具であり、建物(横方向)や路面・床面(下方向)から向かってくる光は遮ることができません。熱中症対策や紫外線対策には、日傘だけでなく、衣類やメガネなども含めトータルで考える必要があります。
ー日傘を選ぶ際に、色以外で重視すべき点があれば教えてください。
日本洋傘振興協議会:シーンや目的に合わせて、以下のような条件を組み合わせて選ぶのがおすすめです。
【長傘か折り畳み傘か】
長傘は開閉が楽にできるのがメリット。畳んで持ち歩く姿はファッションアイテムとしての印象も強くなります。折り畳み傘は軽量・コンパクトで荷物にならないのがメリットです。
【骨の数や傘の深さなどの形】
深張り、標準、浅張りなどがあり、どれを選ぶかによって印象が変わります。
【生地の素材】
ポリエステルが一般的ですが、古くから綿や麻、絹などの自然素材を使用した日傘もあります。自然素材の日傘は“涼やかな見た目”が特徴のひとつです。
【大きさ】
軽快さを重視するなら、雨傘よりも少し小さめのものがおすすめ。反対に少し大きめの日傘を使って「誰かと一緒の日陰に入る」という使い方もあります。
一口に日傘といっても、さまざまな種類やデザインのものが販売されています。色の性質や日傘に備えられた機能などを知り、使うシーンや目的に合わせた日傘選びをしたいものです。
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