サウジアラビアにて「カツサンド」という名の「フルーツサンド」が発見されました。と言いますか、売られているサンドイッチすべてが「カツサンド」です。なぜ?
投稿者はマンガアプリ「HykeComic」を提供するHykeComicに勤務。『私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?』の著者であり、日本と中東を行き来して働く鷹鳥屋明さん(@Shams_Qamar_JP)です。「サウジアラビアにおいてはサンドイッチはカツサンドこそが全てである(嘘」と、ジョーク交じりにツイートしました。投稿へのいいねは7万件を超えています。
鷹鳥屋さんに詳細を聞いたところ、実は「カツサンド」は店名とのこと。「牛カツサンド」「エビカツサンド」などを提供している本当のカツサンド屋さんです。イベント出店の際にすべてのサンドイッチを店名入りの同じパッケージで包装したために、面白現象が引き起こされました。
よく見るとパッケージ上部に「TAMAGO 卵」「TUNA ツナ」と表示されているものもあります。たまたまフルーツサンドは最近リリースしたばかりの商品で表示がなかったため、インパクトが増してしまったようです。
鷹鳥屋さんによると、日本の食文化のなかで寿司やラーメンはすでに中東に上陸していることを踏まえ、まだ上陸していないものをサウジアラビアへ持ってきて浸透させよう、というアイデアのもと「カツサンド」は生まれたとのこと。店長のHaitham Alhomaisanさんが日本のカツサンドは手軽に食べられて素晴らしくおいしいと感じ、サウジアラビアで広めようと決意して開店しました。
代表やマーケチームなどは店名の「カツサンド」は豚肉を意識させたり、誤解が生じたりしてしまうことは知っているものの、意図的に現在の名前のまま経営しているようです。店舗のイチオシは和牛を使った「牛カツ」で、日本の人にも食べてほしいと呼びかけているとのこと。なお、本来、和牛は日本の牛肉を仕入れたいものの、オーストラリア産のものを輸入して使用しています。
鷹鳥屋さんは実際に、カツサンドのフルーツサンドを購入した様子を投稿しています。クリームの重さがガツンとくる、ショートケーキを圧縮してパンに挟んだような味だったとのこと。さらに「美味しい本格的な日本のカツサンド」とのダメ押しの表記を見つけ、もっと好きになったのでした。
画像提供:鷹鳥屋明(@Shams_Qamar_JP)さん
(高橋ホイコ)
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