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読み書きに困難がある人が読みやすい「じぶんフォント」開発 大日本印刷が最適な書体を探せる体験サイトを公開(1/2 ページ)
公式サイトでは、文面を3種類のじぶんフォントに切り替えて試せます。
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大日本印刷が、読み書きの困難(ディスレクシア)を抱える人に見やすく読みやすい「じぶんフォント」の開発を発表しました。実際にそのフォントを体験できる公式サイトも公開しています。
ディスレクシアとは、知的能力に関係なく文字を読むことが難しい、あるいは時間がかかるという学習障害。日本では学齢期児童の約8%、英語圏では約10%以上が該当するといいます。
英語圏ではディスレクシア対応フォントの研究が進み実用化されていますが、日本では東京工業大学の朱心茹(しゅしんじょ)助教らが研究に取り組むも、開発負荷の高さから実用化にまでは至っていませんでした。
こうした課題の解決に向けて、大日本印刷は、朱助教やWebアクセシビリティ技術を有するファシリティジャポン、フォント開発やWebフォントの配信技術を有するリアルタイプと連携し、「じぶんフォントプロジェクト」を結成。朱助教の研究をもとに、ディスレクシアの人が読みやすいと感じるフォントを開発しました。
フォントは大日本印刷のオリジナル書体「秀英丸ゴシック」をベースに開発。ディスレクシアの有無にかかわらず、フォントの読みやすさには個人差があるため、対応できるよう3書体が作られました。
公式サイトでは、3書体をサンプルとして公開。いずれかを指定することで、サイト全体をその書体で読む体験ができます。
サイトではフォントのブラッシュアップの参考にと、アンケートも実施。今後も研究や開発を重ね、誰でも利用できるようプロジェクトを発展させていくとのことです。
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