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コンプラに忠実な育児漫画が気を使いすぎてカオス 大量の注釈に「床も家具もバームクーヘンなので安全です」(1/2 ページ)

コンプラへの配慮を突き詰めたらバームクーヘン漫画が生まれる不思議。

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 テレビで食べ物を乱暴に扱えば「このあとスタッフがおいしくいただきました」、危険な挑戦をすれば「この人は特別な訓練を受けています」などと各方面に気を使った注釈が表示される昨今。コンプライアンスが重視される風潮を受けて配慮を尽くした結果、内容がめちゃくちゃになってしまった育児漫画がおかしくて笑いを誘っています。

アイキャッチ1 子どもたちを少々乱暴に起こすシーンすら、その安全性を主張する注釈がびっしり

 お父さんが子どもたちの敷布団を引っ張って強引に起こす、ありふれた朝の風景から漫画は始まります。そんななか、唯一ありふれていないのが、コマに添えられた膨大な注釈。「三半規管に支障がないスピードで転がしています」「子どもたちは転がされても平気な訓練を受けています」などと、ある種の弁明のような文言が延々と並べ立てられます。

 このように、漫画は「子どもたちがかわいそうな目に遭っている」といった誤解を避けるための注釈でいっぱい。お父さんが朝食を出せば「調理前に『正しい手洗いの仕方マニュアル』に沿って手を洗っています」「イラスト的には栄養が偏っているように見えますがほかにおかずはあります」と、清潔で豊かな食生活が主張されます。子どもがイスをぐらつかせて遊ぶくだりでも、「床はバームクーヘンでできているので安全です」「机やイスを含む全ての家具もバームクーヘンでできているので安全です」といった調子で……って、それはそれで問題だよ!

アイキャッチ3

 そんな子を言い聞かせようと、お父さんがゲンコツを固めれば、注釈は「普段は素直に言うことを聞きますが、漫画上の演出で言うことを聞かない設定になっています」とフォロー。いよいよ拳が振り下ろされても、「父親の右手はバームクーヘンでできている」ので安全ですし、なぐった衝撃で手が砕けても、「散らばったバームクーヘンはあとでおいしくいただきました」そうですし、「右手は修復しました」とも書かれていますから、何の不幸もありません。うん、一分の隙もなく平穏な日常だな!

アイキャッチ3

 やがて、子どもたちはお父さんに連れられて、公園で元気に遊びます。しかし、やっとほっこりするシーンが来たというのに、またもや膨大な注釈が出現。「全ての子どもたちがソーシャルディスタンスを〜」「子どもたちの生命を脅かす存在は一切〜」「遊具は全てバームクーヘンで〜」などと、安全性を念入りに主張しつつ漫画は幕を閉じました。

アイキャッチ4

 この漫画を描いたのは、日々育児漫画をInstagramに投稿しているグッドスリープさん。今回の内容がこうも煩雑になった理由は特に語っていませんが、ただ最後に「あなたが気にしてることは全て『描いていないだけ』なので、いちいち気にしなくても問題ありません」「あなたを傷つける気なんてないんだよぉぉぉ」と記しています。

 「注釈を読むのがくせになる」「もはや世にも奇妙なバームクーヘン物語」などと、さまざまな反応を呼んだこの漫画。「3枚目から読むのをやめる人が続出する漫画(※作者と私はこのような軽口が許される友人の関係にあります)」などと、読者まで何かに配慮しつつコメントしています。

作品提供:グッドスリープさん(Instagram

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