子どもを保育園に送り届けたと思っていたら……危うく置き去りにしそうになった出来事を描いた漫画が、2万件以上のいいねを集めるなど反響を呼んでいます。
漫画の作者は、育児漫画を投稿しているしおこ（@shiokmbbb）さん。9月末ごろに起きた出来事でした。
いつものように車の後部座席に1歳半の子どもを乗せて家を出発したしおこさん。外は涼しいのに車内はかなり暑かったといいます。頭からはその日予定されていた会社の企画会議ことが離れませんでした。
仕事のことをもんもんと考えていたしおこさんは、出社前に保育園に寄る普段のルートを飛ばして会社へ向かってしまったといいます。
もうすぐ会社に着くころになり、保育園に行ったか気になったしおこさん。バックミラーを確認すると、子どもが乗っているのに気づきます。あわててUターンして保育園に子どもを預けます。
あのまま気づかず会社に来ていたら、高温の車内に子どもを長時間置いてしまっていたら……「自分が怖い」「親をやる資格なんてない」と、会社での会議中もずっと考えてしまったしおこさん。自分の命より大切な子どものことをどうして忘れてしまったんだろうと、しばらく立ち直れなかったといいます。
この出来事があり、しおこさんは防止策として、自分の荷物を後部座席に置くことにしたのだそうです。これなら、車を降りる時に、必ず後部座席もチェックすることができますね。参考になるアイデアです！
漫画を読んだ人からは「疲れてる時って抜けちゃう事あるので普段の予防策大切だなと思いました！注意喚起ありがとうございます！」「確かにカバンを後ろに置くと言うちょっとした工夫で対策できますね！」「出先の平面駐車場でトランクからベビーカーを下ろし、子供を下ろし忘れて空のベビーカーを押して、出発しそうになったことがあります。一瞬の何かで一つの行動が抜けてしまって、自分で自分に衝撃を受けました」などの反響がありました。
「自戒と事故防止の願いを込めて」この漫画を投稿したというしおこさんに、お話を聞きました。
――お子さんが後部座席にいるのに気付いたとき、どのように感じましたか
しおこさん：保育園にいるはずの娘が車内にいて、頭の中が混乱しました。それから「やってしまった！」と血の気が引きました。
――育児の中でこのような「ヒヤリハット」を経験したことはほかにもありますか
しおこさん：これも1年半くらい前ですが、買い物が終わってカートを戻す際、ほんの一瞬目を離した隙に視界からいなくなってしまって、そのときもサーッと血の気が引きました。大声で名前を呼びながら店内を見渡したら、本当にすぐ近くの商品棚を眺めていているのを見つけて本当にホッとしました。人見知りで怖がりで普段は親のそばから離れない子なのですが「絶対」はないのだなと思いました。それからは一瞬でも目を離さないようにしています。
――荷物を後部座席に置く対策の効果はいかがでしょうか。今も続けていらっしゃいますか
しおこさん：自動的に後部座席を確認することになるので、一定の効果はあると思います。今は後部座席に荷物を置くほか、移動中は一緒に歌ったりおしゃべりしたり、車を降りた後は再度窓から後部座席を確認する癖もつきました。
――この漫画を通して伝えたいメッセージをお聞かせください
しおこさん：今回のことが起こるまでは、子どもの車内置き去り事故のニュースを見かけてもどこか自分にはあまり関係ないことと思っていました。子どもを大事に思っていても、このようなヒューマンエラーは誰にでも発生する可能性はあります。ほとんどの場合は偶然気付いて事なきを得ているのだと思いますが、最悪の偶然が重なってしまった結果悲惨な事故につながってしまうことになるのだと思います。可能性を意識するだけでも、事故につながる確率を減らせるかもしれません。
作品提供：しおこ（@shiokmbbb）さん
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.