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渋谷に「AIカメラ」100台設置→通行人の行動履歴監視? IT企業施策に「完全にストーカーやん」と物議 サイト表記訂正(1/2 ページ)

懸念の声が集まっていました。

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 東京・渋谷の街中にAIカメラを100台設置し、通行人が「どこで何をしたか」の行動履歴を収集する――。そんなIT企業の取り組みが、SNS上で物議をかもしています。

AIカメラ 渋谷でAIカメラ100台設置、IT企業の取り組みが物議(画像はニュースリリースから)

 物議をかもしているのは、ITベンチャー・Intelligence Design(東京都渋谷区)による「渋谷100台プロジェクト」。同社はこれまで、商業施設や交通管理会社と連携し、渋谷のセンター街や宮下パークなどにAIカメラを設置してきました。同プロジェクトでは、7月から渋谷駅周辺に100台のカメラの設置を進め、リアルタイムで利用者の人流データを取得。集めたデータは「より多くの事業者に利用いただくことを目指します」としていました。

 同社はAIカメラが100台あると「通年の行動データがリアルタイムで蓄積」されると説明。その一例として、渋谷を訪れる人の人数や属性などが、以下のように記録できるとしました。

「40代/男性、同席者有り(30代/女性)、ブランドAを着用/所持、休日12時より渋谷に銀座線で到着、ヒカリエでランチ、 明治通りを通り、宮下パークへ低速で移動(ショッピング目的を想定)、月3回目(前回:休日◯曜日)・今年10回目の渋谷、ヒカリエ来店数◯回、前回店舗A・Bにて購入を実施・・・」

AIカメラ 物議をかもした事例紹介。現在は削除されている。(画像は「渋谷100台プロジェクト」公式サイトアーカイブページから)

 この事例紹介がX(Twitter)で拡散され、「完全にストーカーやん」「いやいやいやいやこれはやば過ぎるでしょ」「渋谷に行きたくない」「渋谷に近づくのは止めよ」などと懸念の声が相次いでいました。

 同社はプロジェクト発表時のリリースで「映像から抽出される人数、属性、滞留状況情報には個人を特定できる情報を含みません。また、カメラで撮影した映像は解析情報を抽出した後、即時破棄し、保存しません」と説明していますが、この説明に対しても、上記の事例紹介を引き合いに「ガッチリ個人識別して追跡してるじゃん」「セーフ??なのか?」と懐疑的な声が寄せられていました。

 サイトは9月1日までに物議をかもした事例紹介の部分が削除され、「サイト内にて誤解を招く表現がある箇所について内容を一部修正致しました」と追記されています。

 ねとらぼ編集部は現在、表記訂正の理由やプロジェクトにおける個人情報の取り扱いなどについて、同社に問い合わせています。

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