大手コンビニチェーンの間で、割りばしについている「つまようじ」を廃止する動きが相次いでいます。環境への配慮や、利用客から「つまようじは不要」とする声があったことなどを理由としていますが、ネット上では「つまようじ不要派」と「必要派」の間で議論になっています。
「え?つまようじ入ってへん!」「いつの間に」――。8月下旬、X(Twitter)では、コンビニ大手・セブンイレブンで提供されている個包装の割りばしから「つまようじ」が消えた、とする投稿が相次ぎました。割りばしのパッケージには「環境に配慮し、つまようじを省きました」と書かれています。
セブン&アイHDの広報担当者は9月4日、ねとらぼ編集部の取材に「お弁当等の商品ご購入時、ご希望のお客様にお渡ししている割りばしにつきましては、現在順次、つまようじが同封されていないものに切り替わっております」と説明。早い店舗では8月10日ごろから切り替えが進み、旧タイプのものが順次置き換えられていくとしました。
担当者は「店舗でお客様にお渡しするスプーンやフォーク等の環境対応をすすめている中で、今回割りばしの規格変更を行いました。包装フィルムと割りばしそのもののサイズを変更し、プラスチック削減や使用原料の削減に取組んでおります」と、割りばし自体の仕様を変えたと説明。その上で、つまようじについては、「従来より同封されていても不要に感じるとのお声がお客様より寄せられていたことを受け、資源保護の観点も含め、今回つまようじを同封しない規格に変更いたしました」と廃止意図を伝えました。
またファミリーマートの広報担当者も9月11日の取材に対し、2022年10月からつまようじの付属を順次廃止していると説明。廃止理由は「一部のお客さまからの声で、使用していない方が一定数いらっしゃることがわかり、環境配慮の観点から、つまようじを抜くことになりました」と、セブンイレブンと同様のものでした。
一方、ローソンの広報担当者は9月6日、現在でもつまようじの付属を継続しているとしました。今後の存廃方針については明言を避けたものの、「持続可能な社会の実現に向けて、さまざまな視点で環境への取り組みを進めてまいります」としています。
「邪魔だった」「本当に困る」ネットで議論に
これまで割りばしに当たり前のようについていたつまようじですが、セブンイレブンの廃止方針が伝えられて以降、SNS上では「つまようじ不要派」と「必要派」の間で議論になっています。
「不要派」の間で目立ったのは、「ほぼ使わないのに割り箸出す時たまに指に刺さりそうになる」「良く指に刺さって流血してた」など、つまようじの先端が指に刺さるため、廃止を歓迎するという声でした。また「デンタルフロスを持ち歩いてるし、必要はない」「考えてみたら使ったことない」「邪魔だった」などの意見もありました。
一方で「必要派」からは「ちょっとしたつまみとか食べるときに便利だった」「たまに欲しいと思うから、地味に不便」「本当に困る」といった声も聞かれています。
不要派と必要派、実際にはどちらが多いのでしょうか。ねとらぼ編集部が9月12日〜13日にかけてX上で「割りばしにつまようじは必要か」を問う読者アンケートを実施。その結果「つまようじは要らない」が56.9%、「つまようじは必要」が16%、「どちらでもよい」が27.1%という内訳になりました。(投票総数3814)
アンケートに寄せられた投稿を見ても「使わない」「割り箸を取り出す時やゴミ出しの時にケガした事があるから要らんねん…」「使いたい人は車やオフィスに常備すればいいのでは」などと、全体的には不要派の意見が目立っていましたが、「欲しいと思う時と要らない時があるので一概に返答できない」「オッチャンになると歯茎が痩せて爪楊枝必要なのよ」と、その必要性を感じているという人もいました。
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