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科博クラファン、目標の8倍以上の支援集め成功も…… SNSでは「なぜ国が支援しないのか?」の疑問多数 文化庁と科博に聞く(2/4 ページ)

間もなく終了する国立科学博物館のクラウドファンディング。SNSで多く寄せられている疑問について聞きました。

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「なぜ国がもっと積極的に支援しないのか?」文化庁に聞いた

 光熱費の高騰などについて科博に聞いたところ、国に「令和5年度の概算要求で光熱費の高騰に対する支援」と、併せて「令和4年度の補正予算でのその前倒し」を求めたものの、特別な措置はなかったとしています。ただし、国全体で行われた経済産業省の電気・ガス価格激変緩和対策事業で、電気代・ガス代に対する支援があったとのこと。

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 このように科博から要請があったにもかかわらず、国の特別な支援はありませんでした。「なぜ国はもっと積極的に支援しなかったのか」――SNSで多く見られた疑問を文化庁に聞いたところ、次のような回答が得られました。「独立行政法人の運営は、国から毎年度措置する運営費交付金と、自主財源も併せて活用することで自主的・自律的な業務運営を行う仕組み」であり「国としては法人の基盤的な経費について必要な予算措置を行ってきており、今後も引き続き、しっかり取り組んでまいります」

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 光熱費については「国全体として電気・ガス価格激変緩和対策により、供給業者等に対して支援を行うことで、利用者にもその効果が行き渡るようにするとの方針」の下、同庁ではその効果を注視しつつ、節電効果につながる空調設備などへの予算措置を実施したとしています。現在では「高圧契約、特別高圧契約ともに価格は相当程度落ち着いてきたものと認識している」そうです。

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 また文化庁は科博の運営について、「コロナ前の平成30年度から令和4年度までの5年間を通じて、当期総利益はプラスとなっており、国からの必要な基盤的経費は一定程度計画的に対応できてきた」との認識を示し、「今後も、しっかり対応を進めるとともに、寄附をはじめとする法人の自主的な予算獲得の取組も適切に促進してまいります」とも述べています。

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