12月に入って今年もあとわずか。各地では新年を気持ちよく迎えるために「大掃除」が行われています。そんな中、東京消防庁は掃除に欠かせない「洗剤」の取り扱いについて注意喚起を行う動画をYouTubeで公開しました。
東京消防庁が公開したのは「アルカリ性洗剤をアルミ缶に投入する実験」の映像です。アルミ缶にアルカリ性の洗剤を注いで放置すると、どのような変化が起きるのかを解説・紹介しています。
アルミ缶に注がれた洗剤は、化学反応を起こして徐々に泡立っていきます。2時間後にはアルミ缶の側面に穴が空いて、中の洗剤が溢れ出してしまいました。
また、ボトル型アルミ缶のフタを閉めた状態で同様に放置すると、2時間ほどで缶が変形。その10分後には内部の圧力に耐えられなくなり、洗剤を撒き散らしながら爆発。その威力は、実験のために周囲を覆っていた保護ケースを破損するほど。これがポケットやカバンの中で起きたとしたら……想像するだけでもゾッとしますね。
この実験映像を公開した裏には、2023年5月に飲食店で勤務する男性が起こした事件があります。強アルカリ性の洗剤をアルミ缶に移し、職場から持ち帰る途中で缶が破裂。近くにいた人がケガを負いました。また、2018年にもアルカリ性の洗剤をアルミ缶に入れて持ち帰った人が同様の事件を起こしています。
洗剤は金属と科学反応を起こして、漏出や爆発の危険があるため、一般的にポリエチレン製の容器が使われており、東京消防庁は事故を防ぐために「洗剤を別の容器に移し替えない」「種類の違う洗剤を一緒に使わない」「使う前に容器に書かれている注意事項を確認する」ことを呼びかけています。
画像はYouTubeチャンネル「東京消防庁」より引用
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