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「全国各地にほしい」 子どもを預けながら仮眠やリフレッシュできる保育施設が話題、「頼れない、休めない」子育て解消目指す(2/4 ページ)

おやすみ不足のママやパパにもっとおやすみを。

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――YASMOを開設した経緯を教えてください。休息室のある一時預かり保育というアイデアはどこから生まれたのでしょうか

三井不動産 都市部では実家が遠いなどで気軽に頼れる相手がいない子育て世帯が増えています。その社会課題解決を住宅・商業を絡めた生活に寄り添う街づくりを行う当社でなにかできないかと考えていた際に、会社に新事業を提案できる制度・環境があり、トライしました。2023年4月より本格検討を開始し、2024年1月15日の開設に至りました。

 「休息室を併設した一時預かり保育」のアイデアは、子育て当事者である起案者の実体験に基づき生まれました。起案者の一人であるビジネスイノベーション推進部プロジェクトリーダー吉田裕太は、夫婦ともに実家が遠くかつコロナ渦での第一子子育てを経験。当時、育休中の妻は一日のほとんどを子どもと二人きりで過ごし、夜泣きや夜間授乳など睡眠不足が続く状態でした。

 その際に休める場所や頼れるサービスがなく、そういったものの必要性を感じたことから、頼れない、休めない孤独な子育ての解消を目指すサービスを検討しました。多くの子育て中の親が抱える睡眠不足の解消に応える方法を模索する中で、「慢性的な睡眠不足を解消したい」というニーズと、「子どもの存在を感じられる距離にいたい」というニーズを両方満たす解決策として「YASMO」が誕生しました。

――サービスの内容やプランを決めるにあたり、こだわった部分はどこでしょうか

三井不動産 産後ケア事業は生後4カ月ごろまでを対象にしたサービスである一方で、YASMOはその後の子育てにおいて日常的に伴走できるサービス像を目指しています。

 夜泣きや夜間授乳で眠れていない時期に睡眠時間を確保いただける「Nemuro」に加え、一人時間でリフレッシュできる「Komoro」、授乳や抱っこで疲れがたまった身体をマッサージ機器でほぐすことのできる「Hoguso」、と子育ての段階やその日の状態で選べる3つの部屋を用意しました。

 また、お子さまを預けたあとのママ・パパには、緊張や不安があると思います。気持ちを少しでも軽くし、心と身体をおやすみモードに切り替えていけるよう、休息スペースの防音性に加え、「Nemuro」では、睡眠プロダクトを手がけるブレインスリープ監修のもと、オリジナルの「おやすみガイド」、おやすみ後にスムーズな目覚めを促す「おめざめガイド」を用意しました。

――YASMOで働く保育パートナーはどのような方ですか

三井不動産 児童福祉法に基づき、常時3人のうち1人以上は保育士が従事する体制で保育を行っています。保育士以外にも、ベビーシッター資格、子育て支援員、幼稚園教諭等の資格を保有する子育て支援経験のあるスタッフが従事しています。

――1月の開設からどのくらいの方が利用者されていますか。利用者からの評判はいかがでしょうか。

三井不動産 約250組に利用いただきました(※1月15日〜2月25日までの実績)。

 利用後のアンケートでは、利用者のうち97%が「家族や友人におすすめしたい」と評価いただいております。これは0〜10点で7点以上を付けてくださった方の割合です。また、10点満点をつけてくださった方は53%います。InstagramやXでもたくさんの応援の声が届いています。

――第1号拠点とのことですが、今後の展開予定を教えてください

三井不動産 三井不動産が住宅や商業施設の開発を進めてきたエリアを中心に展開を検討予定です。まずは第1号拠点である武蔵小杉でサービスへの需要を確認し、事業確立できれば、3年で10店舗を目指しています。


 「YASMO」の営業時間は9時〜17時(不定休)で利用時間は最短30分から最長4時間まで。対象年齢は生後3か月から未就学児。予約もできますが、予約せずに当日来店も可能。空き状況はYASMO公式サイトでチェックできます。

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