「ウンコ食い」という毒魚に刺され“骨に激痛”→その40時間後…… ゾッとする経過報告に「えげつない」「何かの病気になりそう」(1/2 ページ)
絶対にマネしてはいけません!(※一部流血シーンがあります)
自分の腕に「ウンコ食い」という名の魚の毒針(毒棘/どくきょく)を刺し、どのような毒なのか検証、さらに食する動画がYouTubeに投稿されました。動画は記事執筆時点で27万再生を超え、「こっわ」「血の気が引きました」などのコメントが寄せられています(※流血、傷跡の画像があるので苦手は人は閲覧注意です)。
狙うは「ウンコ食い」
投稿者は世界中を飛び回り、体を張って取材をしている生物ライターの平坂寛さん。黒潮生物研究所の客員研究員としても活動しており、5月7日にはX(Twitter)で「本種には『キホシサザレヒメコダイ』という和名と『Chelidoperca pulchella』という学名がつきました」と、新種の魚を発見したことを報告しています。
平坂さんの今回のターゲットは「クロホシマンジュウダイ」。この魚の仲間には「糞便を喰らうもの」という意味の属名が与えられているため、動画内では「ウンコ食い」と表現しています。なお、実際の主食は藻類や小動物で、ウンコを専門的に食べているわけではないとのこと。
「ウンコ食い」の毒を検証
見事「ウンコ食い」を捕まえた平坂さんは、自分の体で人体実験をすることに。文献によると、クロホシマンジュウダイの背ビレと腹ビレ、尻ビレに生えている太いトゲの一本一本が毒針になっているとされています。
トゲが太すぎて刺さりにくいため、腕に勢いよく突き立てる作戦を実行。自分の腕を襲う激痛に耐えながら、平坂さんはトゲを引き抜き、「毒ありますコレ」とコメントしました(専門家の判断のもとに行っています。絶対にまねしないでください)。
痛みはスピード感があり、骨に来るとのこと。これまで自分の体で感じてきた痛みを思い出し、「ゴンズイ、ミノカサゴより痛い」「でもオニダルマオコゼほどではない、か」と分析しました。食レポならぬ毒レポ……!
5分が経過すると患部は赤く腫れ始め、30分後には熱を帯びてきたと症状を報告。40時間後には“触るとまだ痛みがある”程度にまで回復しましたが、刺した側である左の脇の下のあたりに24時間が経過するまでは違和感があったそうで、「何かしらの毒はあるんだろうなとは思いますね」と所見を伝えています。
魚のトゲなどが刺さった場合、“体表のぬめり”という異物が体内に入る可能性を指摘。「どんな魚も、ある程度の大なり小なり毒はあるものだと思って向き合った方が良いですね」と注意を促しつつ、もう1つの目的である「ウンコ食いの味」の検証にとりかかりました。
「ウンコ食い」の味を検証
まずは素材の味を知るため刺し身にします。この個体は藻類をよく食べていたようで、さばいている間は強烈な磯の香りが漂っていましたが、しょうゆをつけて食べた白身は「『ウンコ食い』っていう名前に似合わず、とても上品なお味」とのこと。これまでに食べてきた白身魚の中でも上位にくる味と伝えています。
続いて、塩だけで味付けした「潮汁」も。調理中の臭気がうそであったかのように全く磯臭さがなく非常に美味。純粋な味の良さに加え、「あれかな、最近プレコとかグッピーしか食べてなかったから、それの反動でよりうまいのかもしれない」と平坂さんは推測しています。なかなか出てこない感想だ。
コメント欄には、「毒と食レポの豪華二本立て過ぎる」「人智の礎となるその覚悟に脱帽します」「どんな毒かも分からないのに『毒があるらしい』をセルフ検証するのクレイジー過ぎるw」「なんでこんな躊躇なくでっけえ針を自分に刺せるのか理解できない 最強でしょ」など動画への感想や、驚きの声が寄せられています。
YouTubeチャンネル「平坂寛」やX(Twitter/@hirahiroro)では、大好きな生き物たちの魅力を発信中。2024年5月5日には平坂さんの著書『釣って 食べて 調べる 深海魚 (たくさんのふしぎ傑作集)』が福音館書店から出版されました。
画像提供:YouTubeチャンネル「平坂寛」さん
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