売り上げ好調の「わんだふるぷりきゅあ!」、後半戦で急展開 “人間が絶滅させてしまった動物”にプリキュアはどう対峙するのか:サラリーマン、プリキュアを語る(2/2 ページ)
「わんだふるぷりきゅあ!」売り上げも絶好調です。人間と動物の絆が試される後半戦も楽しみですね。
好調の要因は?
「わんぷり」が好調な要因は複数あるかと思われますが、一つに「敵と戦わない平和的な作風」が子どもたちに受け入れられたことがあるようです。
SNS上では「これまでのプリキュアは怪物が怖くて見なかった子どもが、わんぷりは楽しく見ている」というコメントがいくつも見受けられ、「肉弾戦をしない」「怖くない」という平和的な作風が新しい子ども視聴者の獲得につながっていることがうかがえます。
また、「わんぷり」の前半戦は、敵組織の情報を排除し、プリキュアたちの関係性をじっくりと描きました。そのおかげで各々のキャラクターの輪郭が明確となり、その魅力が引き出されました。このキャラクターたちの魅力がキャラグッズの購買にもつながり、わんぷり好調の要因の一つとなっているようです。
玩具情報誌においても、「わんぷり」は「キャラクター自体の人気の高さがうかがえる」と報じられています。
一方で2月にスタートしたプリキュアは初動の好調が継続している。玩具だけでなくステーショナリー関連も好調なことから、キャラクター自体の人気の高さがうかがえる。
『月刊トイジャーナル2024年4月号』(東京玩具人形協同協会)P68
大人向けの事業もプラスオン
また最近のプリキュアは「子ども向け」だけではなく「大人に向けたイベント」にも力を入れてきています。
2024年前半だけでも、1月にプリキュア20周年を記念したライブ「全プリキュア20Th Anniversary LIVE!」が横浜アリーナで行われ、1〜3月にコラボカフェ「キボウノチカラcafe 〜オトナプリキュア'23〜」、4〜6月にはアルコールも飲めるカフェ「キボウノチカラ〜オトナプリキュア'23〜 in namco TOKYO」、3〜5月には東京、大阪、名古屋で「わんぷり」と「ふたりはプリキュア」のコラボカフェ「プリキュアズッ友カフェ」を展開、どれも大好評となりました。
また、7〜8月にはライブハウスでのライブ「プリキュアシンガーズ Premium LIVE HOUSE Circuit!2024」を東京、名古屋、大阪、広島の全国4都市で開催するなど、大人ファンに向けた施策も数多く実施しました。
さらに、専門ショップ「プリティストア」などでのアクリルスタンドや缶バッジなどのグッズ展開も積極的に行われ、一部は発売日には売り切れになるほどの人気となっています。
子ども向けの玩具やキャラクター商品が好調な上、大人向けの施策がプラスオンされることにより大きな伸びとなっていることがうかがえます。
どうなる「わんぷり」
前半戦は売り上げ的にも好調だった「わんぷり」。
後半戦は敵組織の事情も判明し、いわゆる敵幹部も登場しました。これまでの平和的な雰囲気と大きく変わっていくことも予想されます。
「人間が絶滅させてしまった動物との対話」という重めのテーマを持ってきた「わんぷり」。あくまで「肉弾戦」を描かない作風は継続され「対話」による解決が描かれていくようです。
「かつて自分たちが救われたように、オオカミたちにも寄り添えば友達になれるかも」と励ますのは、人間の言葉を話すことができる犬飼こむぎと猫屋敷ユキ。
言葉が通じることにより、軋轢(あつれき)が生まれることもあるが、より信頼を増すこともできる。「人間とお話ができる動物」としての犬飼こむぎや猫屋敷ユキが、オオカミと人間の架け橋となっていくのでしょうか。
ニコガーデンの主、ニコ様もまだ隠された謎があるようで、この先どんな結末を迎えるのか楽しみですね。
あ、それと。
各種商品の展開などを見る限り、これ以上「レギュラーの追加プリキュア」登場の期待は薄い感じですよね。
兎山悟くんやウサギの大福は、プリキュアにはならないのでしょうか。プリキュアになってほしいような、なってほしくないような複雑な心境です。
でも、どこかで一度くらいは変身しないかなあ。
あと、悟くんの恋の行方も気になります。がんばれ悟くん!
(C)ABC-A・東映アニメーション
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