ふぐが転覆する意外な原因をつづったポストとその様子を捉えた動画がX(Twitter)に投稿され「衝撃」「気をつけよう」と話題を呼んでいます。記事執筆時点でポストは476万件以上の表示件数を超え、2万8000件以上の“いいね”を集めていました。
淡水フグ、まさかの状態に
動画に登場したのは、淡水フグの「てんぷく」ちゃん。淡水フグの研究と海外採集を行っている京都淡水フグ研究所(@puffers_island)で生まれた子で、転覆病のように横になってしまうため、販売せずこちらの施設で飼育されているそうです。
横になって寝ているように見えるてんぷくちゃん。実は起きており、飼い主さんの姿を発見するとそちらへ大きな目を向け、ムクっと起き上がりました。ヒレをパタパタ器用に使って泳ぎ、水槽の外でつんつんしてくる飼い主さんの指に元気よく反応しています。
そして、てんぷくちゃんが転覆病に似た症状になってしまった原因は「卵の中で発生しているときのフラッシュ撮影」とのこと。卵の中で細胞分裂し眼球や脳が形成されているときに、フラッシュという強い刺激を与えたことによって異常が発生した可能性があると推測されています。そのため、最近は発生中にフラッシュ撮影しないよう対策をしているそうです。
成魚にフラッシュ撮影してもあまり問題はないため「成魚のフラッシュ撮影は反対していません」という飼い主さんですが、極々稀に失明してしまう個体がいることも教えてくれました。成魚が寝ているときや、砂に潜る種、暗い場所に生息している種などをフラッシュ撮影すると失明の危険があるそうです。フラッシュ撮影OKの水族館もありますが、基本は水族館のルールに従い行動しましょう。
少し不便な体で生まれてきたてんぷくちゃん。最初は寝っ転がっている姿に心配したものの、一生懸命にバランスを保ち力強い泳ぎを見せてくれています。また、他の子からもいじめられず、平和にまったり暮らしているそう。これからも飼い主さんからいっぱい愛情をもらって長生きしてね!
こちらの投稿には「原因を特定しているのがすごい」「生物として形成されている段階でちょっとでも横槍が入ると、すぐ脳や身体がおかしくなってしまうんだなぁ」「フラッシュが病気の原因になるなんて知らなかった」「発生に与える光の影響として興味深い」「水槽の底で横になってぽーっとしてるのかわいい。主さんに気づいて泳ぎ始めるのもかわいい」など、反響の声が寄せられていました。
京都淡水フグ研究所のXアカウント(@puffers_island)は、この他にも淡水フグについて情報を発信中。加えて、ショップ「Puffer's Shop」では、淡水フグやグッズを販売中です。
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