以上、GeForce 7800 GTXの構成と機能に関して概略を見てみた。ほかに、重要な項目としてPureVideoに関する新機能なども盛り込まれているのだが、このあたりの解説は後日また改めて詳しく紹介したい。今回の記事では「やっぱり気になる」GeForce 7800 GTXのパフォーマンスについて話を進めていこう。
最新のハイエンドGPU搭載グラフィックスカードが登場したとき、PCパーツの購入資金の確保がままならない「お父さん買い」ユーザーにとって、そのハイエンドなグラフィックスカードは手持ちのミドルレンジCPUでも、購入代金を十分ペイできるだけのパフォーマンスを発揮してくれるのか否か、は実に重要な問題になる。
そこで、ここではまずITmedia永遠のターゲットである「お父さん買い」ユーザーのために、「いつもの」ミドルレンジシステムでGeForce 7800 GTXのパフォーマンスを測定し、以前紹介した「GeForce 6800 Ultra」「RADEON X850XT」搭載グラフィックスカードのパフォーマンスと比較してみたい。
使用したベンチマークテストは、一連のレビューで定番となっている「3DMark05」(Build 1.2.0)「3DMark03」(Build 3.6.0)「Aquamark3」「Far Cry」(Patch 1.3、Hardware OC benchmark v1.4でHardwareOC Riverを使用)「Half-life 2」(Hardware OC benchmark v1.3でd13c17を使用)を使った。
GeForce 7800 GTXに適用するドライバとして、これも新しいForceWareが用意されている。なお、今回、NVIDIAから評価用として「ForceWare 77.61」が指定されていたが、日本で複数のグラフィックスカードベンダーに問い合わせたところ、この評価作業を進めている時点で、多くのベンダーが「ForceWare 77.50」を製品に添付する予定になっている。
もちろん、GeForce 7800 GTXの発表と同時にNVIDIAから最新のドライバが公開され、それがForceWare 77.61である可能性は高いと思うが、ここでは、日本のユーザーの購入したときの現状に近いと思われるForceWare 77.50を適用してパフォーマンスを測定した。
ベンチマークシステム環境 | |
CPU | Athlon 64 3500+ |
マザーボード | ASUS A8N-SLI |
メモリ | PC3200/512MB×2ch |
HDD | ST3160023AS |
OS | Windows XP Professional +SP2 |
まずはGeForce 7800 GTXのシングル構成でパフォーマンスを比較してみた。Athlon 64 3500+というミドルレンジCPUであるが、従来の最上位GPUであるGeForce 6800 Ultra、RADEON X850XT PEに対して優位にたっている。とくに3Dmark05、同03においては劇的といえるほどの違いが出ている。しかし、はっきりと差がついているのは3DMark05/03といった典型的な3Dベンチマークソフトのみであって、市販ゲームのベンチマークについては、僅差、もしくは逆に結果が劣ってしまう場合も見られた。
FarCryで結果が劣ってしまったのは、適用しているドライバのバージョンや、使用しているデモデータの負荷の軽重が影響している可能性もあるが、このあたりのパフォーマンスがAthlon 64 3500+の限界なのではないか、というのも十分考えられるのではないだろうか。
ただし、重負荷条件のベンチマークでGeForce 7800 GTXは、軽負荷時と比べて大きく落ち込むことはなく、同時に、GeForce 6800 Ultraに大きく差をつけていることには注目しておきたい。
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