ATOK、Simeji、mazec――iPhoneの日本語入力アプリ3種を試す:三つ巴の戦い
iPhoneの予測変換は使えない……というのも過去の話。標準キーボードが進化し、他のアプリを追加することもできるようになった。いち早く提供された3本のアプリは使いやすいのだろうか?
iOS 8がリリースされ、ついにiPhoneでも他社製キーボード(IMEアプリ)が利用できるようになった。執筆時点でキーボードに追加できるのは「ATOK for iOS」「Simeji」「mazec」の3本だけのようだ。
どのアプリも過去の実績で名は知られているとはいえ、標準の内蔵キーボードと比べて「大きく違うか?」と言われると微妙だったり、まだまだ不具合が見られたりという問題点もある。しかし予測変換の精度が優秀になるなど恩恵があるのも確かだ。標準IMEよりアップデートもしやすいだろうし、将来性も考えてそれぞれを評価してみた(筆者は5sで試した)。
1位:「ATOK」はiOS・IME界の新解さん!? 1500円は高いが今後に期待
「新明解」といえば言葉の意味、表現が独特でファンも多い国語辞典だが、ATOKの予測変換もそんな感じで、充実し過ぎて面白い。予測変換候補を広げて見てほしい。人名、アニメ、テレビ番組、映画やメディアなどの作品名に、その言葉はちょっと……というものまで網羅する。さらに左フリックで一行消し、一字戻りも便利。
もっとも、だからと言って1500円はやはり高い。現時点でのApp Storeでの評価も散々で、中でも指摘する人が多い問題点が「入力文字の表示位置」。筆者もこの点が×だと感じる。だが今後の改善・進化で標準キーボードを超える期待もある。今は買いではないが、批判は承知で1位に推す。
2位:無料提供、着せ替え可、クラウド変換で絶大な人気の「Simeji」
クラウド変換を使うことで、予測変換を充実させている。ただATOKには及ばない。一方で入力文字を小さく表示し、その下に予測変換が出る仕組みはATOKよりも明らかに分かりやすい。また入力音が出るのも気持ちよく、着せ替えができるのも、気分的に◎。すごい機能の追加があるわけではないが、分かりやすく無料だから試しやすい。ユーザーの評価が高いのも当然だ。だが標準キーボードを脅かす可能性は? と考えると、ここでは2位とさせていただく。
3位:手書き入力の実績は証明済みの「mazec」だが、常に使う?
手書きの入力精度は高い。漢字をわざわざ入力するよりもひらがなで入力して変換で漢字にするとスムーズだ。が、それでもフリック入力よりは遅い。フリック入力に慣れていない人や、漢字の読み仮名が分からなくて使うのはアリ。「手書き入力だけ」というシンプルさもスマホ初心者には良い。ただすでにフリック入力に慣れている人が日常的に使うかというと、メモならともかく、メールや検索の入力ではなさそう。ただiPhone 6や6 Plusで大画面となり、両手操作やタッチペンを使う人は別の評価をするかもしれない。
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