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動画たっぷり 自衛隊「富士総合火力演習」(そうかえん)を取材したなにこの迫力

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 東富士演習場にて行われる陸上自衛隊の「富士総合火力演習」(通称:総火演/そうかえん)では、戦車やヘリコプター、さまざまな火砲などによる実弾射撃を間近に見ることができる。


昨年は2万8000人が来場したという超大型イベントだ

 今回の総火演では、陸上自衛隊の主要装備の展示と、海空自衛隊との共同で、占拠された離島を奪還する想定の演習など迫力ある演習が展示された。

 演習は、前段演習と後段演習に分かれており、前段演習では遠距離火力、中距離火力など射程や兵装ごとにその特徴やどのような脅威に対応するのかなどの解説付きで紹介された。後段演習は、島嶼(しょ)部における攻撃への対応という占拠された離島を奪還するという想定の元での実戦さながらの演習が行われた。以下、当日の様子を動画で見ていこう。

前段演習

 前段演習では、陸上自衛隊の主要装備品の紹介として、射程や兵装ごとに装備品の紹介が行われた。

  • 遠距離火力

 遠距離火力では、特科火力として99式自走155ミリりゅう弾砲、203ミリ自走りゅう弾砲、155ミリりゅう弾砲(FH70)の展示が行われた。これらの装備は、陸上自衛隊のなかでも大口径、長射程の性能を持ち、前線部隊の行動を支援する。今回の展示では、曳火射撃と呼ばれる砲弾を空中で炸裂させる射撃のデモンストレーションが行われた。空中で同時に砲弾を炸裂させるのは高い練度が必要だが、その高い練度を証明するために弾着によって富士山の形状を描く曳火射撃「富士山」が行われると、会場から拍手がわき起こった。

  • 中距離火力

 中距離火力では、障害物を超えて着弾させる迫撃砲と、目標に向かって正確に着弾する誘導弾が紹介された。ともに車両に搭載したり、発射装置搭載車両によって素早い展開、発射、撤収が可能になっている。

  • 近距離火力

 近距離火力では、普通科火力として個人携行火器の装備展示が行われた。軽装甲機動車や96式装輪装甲車に搭乗した隊員の携行火器などのデモンストレーションが行われた。

  • ヘリ火力

 ヘリコプター火力では、対戦車ヘリコプターや戦闘ヘリコプターによるデモンストレーションが行われた。上空より敵勢力を攻撃する事で、味方に優位な状況を生み出す。

  • 対空火力

 対空火力では、87式自走高射機関砲が紹介された。74式戦車の車体を利用して35ミリ対空機関砲2門と索敵、追尾レーダーを搭載。対空射撃だけでなく水平射撃も可能。

  • 戦車火力

 今回の演習の花形装備とも言える戦車火力では、74式戦車、90式戦車、10式戦車の現役戦車が勢ぞろい。特に最新式の10式戦車に搭載されたC4Iシステムによる情報共有によって統制のとれた射撃および左右に蛇行しながら正確な射撃を行う「スラローム射撃」、急速後退しながら正確な射撃を行う「後退行進射撃」などが披露された。


(後段演習以降は後日追加予定です)

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