“かむ”を測り、記録するウェアラブルデバイス「RHYTHMI-KAMU」:ガムを作ってきたロッテから
ロッテが「噛む」を可視化する、ユニークなウエラブルデバイスを発表。指原莉乃さんほかHKT48のメンバーがスペシャルアンバサダーとして登場し、デバイスを体験した感想を語った。
今年は多方面から様々なウエアラブルデバイスが発表されているが、また1つ意外な企業からユニークなウエアラブルデバイスが発表された。10月21日にロッテが発表した「RHYTHMI-KAMU」(リズミカム)がそれだ。
RHYTHMI-KAMUはその名の通り、「かむ」ことに焦点を当てたデバイス。イヤフォン型で、耳に装着すると、内部の赤外線センサーが耳の中の外耳道と呼ばれる部分の形状をスキャンし、その変化から「咀嚼(そしゃく)」の動きを読み取るという。
イヤフォン型のデバイスを耳に装着して使用。かむとLEDランプが光り、“ピョコ”といった音が鳴る。センシングした情報を解析するバッテリー内蔵の中継機を経由して、Bluetooth 4.0 LE経由で専用アプリをインストールした端末にデータが表示&記録されるしくみ。バッテリー駆動時間は約2時間で、アプリは今のところiOS 7以上対応となっている
後方左から東京歯科大学スポーツ歯学研究室主任教授の石上恵一氏、ロッテ常務取締役CMO河合克美氏、広島市立大学大学院情報科学研究科システム工学専攻講師の谷口和弘氏、東京歯科大学スポーツ歯学研究室准教授の武田友美氏。前方左からHKT48の松岡菜摘さん、宮脇咲良さん、兒玉遙さん、指原莉乃さん、朝長美桜さん、森保まどかさん
開発を担当した広島市立大学大学院講師の谷口和弘氏によれば、本デバイスは同氏が開発した咀嚼(そしゃく)認識技術「earable」を、世界で初めて実用化したもの。かむ行為を音や光、アニメーションなどでビジュアル化し、かんだ回数やスピードをカウントして記録できるほか、2回連続素早くかむことで音楽プレーヤーのオン/オフなどの操作も可能だ。「手を使わず、目で見なくても操作ができるのがearableの特徴。これまで受信する器官だった耳を使って、発信ができるようになる点が画期的」という。
当面は東京歯科大学スポーツ歯学研究室主任教授の石上恵一氏のもと、スポーツ選手などを対象とした実証実験や研究に用いられる予定。一般発売は検討中で価格等も未定とのことだが、咀嚼(そしゃく)には健康や美容への効果が確認されていることから、将来はそうした分野での応用も期待できるという。
発表会場には谷口氏自身も大ファンというHKT48のメンバーが、スペシャルアンバサダーとして登場。実際に「RHYTHMI-KAMU」を体験した感想が語ったほか、よくかんで食べるなど、美容に気をつけた場合とそうでない場合の、指原さんの30年後のシミュレーション写真も公開され、場を盛り上げた。
224回と3人の中で最も咀嚼回数の少なかった指原さんに、東京歯科大学スポーツ歯学研究室准教授の武田友美氏が、「よくかむことで胃腸に負担をかけず、満腹中枢を刺激して食べ過ぎを抑制する効果もある」とアドバイス
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ウェアラブルの健康分野は激戦区 スマートグラス市場は成長半ば
「CEATEC JAPAN 2014」で展示されたウェアラブル端末をまとめて紹介したい。スマートウォッチ、活動量計、スマートグラスと多数の製品が登場し、盛り上がりを見せている。 - ソニーの「Smart Tennis Sensor」が4ブランドのラケットに対応へ
ショットを即時に分析できるテニスラケット装着型センサー「Smart Tennis Sensor」の対応ラケットが4ブランドに拡大。 - “+脈拍”でより精度が高まる活動量計 「PULSENSE」「WristableGPS」ってどんなもの?
エプソンが、自社の持つ技術を生かして精度の高い活動量計を発表しました。運動をする習慣のない人も、日々の活動がどれくらい運動になっているのか、スマホアプリなどで容易にチェックできます。 - 脂肪の燃焼度を“見える化” ドコモが皮膚アセトン測定による健康管理を提案
CEATEC JAPAN 2014のドコモブースで、皮膚から出るガスを測定して脂肪の燃焼度を数値化するウェアラブルデバイスが展示されている。生活習慣病の予防やダイエットに役立つという。 - 一度使ったら手放せなくなるボックスレスBluetoothイヤホン5選
わずらわしいイヤホンのケーブルから開放されると、音楽がもっと自由に楽しめます。これから涼しくなるにつれて人口が増えるであろうランニングなどスポーツとの相性もバッチリ。