「レビュー消してくれたら2倍返金するよ」 Amazonで低評価レビューを書いたらとんでもないメールが来た―― 投稿者に経緯を聞いた
返品処理までの対応は誠実なものでしたが、交換品も不良品だったことをレビューに追記したところ、もみ消しを図るメールが来たそうです。
Amazon.co.jpで買った中国製品が不良品だったので低評価を付けたら、「レビュー消してくれたら2倍の金額で返金するよ」と連絡が来た――。ある販売業者の依頼を紹介したツイートが、大きな反響を呼んでいます。
投稿主の雨猫くろ(@ameneko_96)さんが部分的に公開した先方からのメールには、「厚かましいことですが、もし、お客様がごレビューをキャンセルしていただければ助かります。この場合、お客様に誠に感謝するため、2倍の返金を申し上げます(原文ママ)」と記載。ストレートに言うなら、「謝礼を払うから低評価を取り消してほしい」と、もみ消しを図る内容です。
ツイートは広く拡散され、「Amazonのレビューはもう役に立たない」と嘆く声が多数。「そうなると、低評価レビューがある商品のほうが信用できることになる」「こうした行為でむしろ信用を失うとは思わないのだろうか」など、さまざまな意見が寄せられました。
Amazonにおける、事実と異なる“やらせレビュー”は以前より問題視されており、最近では「サクラチェッカー」という診断サービスが生まれるほど(関連記事)。問題の一端が垣間見える事態に直面した雨猫くろさんに、詳細を聞きました。
最初は誠実だったが、交換品も不良品だったあたりから対応が怪しく――
―― 購入した商品は何でしたか?
雨猫くろ 具体的な商品名は控えさせていただきますが、購入したのはいわゆる充電ケーブルです。
―― 最初に書いたレビューはどんな内容だったのでしょうか。
雨猫くろ 「一応充電はされるものの、途中で充電が勝手に止まってしまい、PCやらUSBコンセントやら色々試してもすぐに止まるので、どうやら外れを引いてしまったのかな。純正品をおすすめします」といった内容のレビューでした。
―― ツイートではメールを部分的に公開していますが、全体的なやり取りはどのようなものでしたか。
雨猫くろ 実はそのメールが来る前に、何度かやり取りをしています。上記内容のレビューをAmazonに投稿し、掲載された翌日ぐらいに、そのレビューに対して販売元から「ご迷惑をおかけして申し訳ありません、保証期間内ですのでもしよろしければ以下のメールアドレスにご連絡下さい」といった、特に変わりのないコメントがついていました。
そのときは返品交換か返金対応してもらえたらなと思い、そのメールアドレスに注文番号と不具合の詳細を書いたメールを送ったところ、1時間ほどして謝罪とともに「新品交換対応させていただきます。返品の必要はございません。交換後あらためてレビューしていただければ幸いです」という内容のメールが届きました。しかも、その日のうちに新品を発送してもらえて、迅速でていねいな対応をしてくれる優良な販売業者だなと思いました。ところどころ妙に日本語がおかしいので、外国人が入力しているのは明白ではありましたが。
後日、言われた通り新品が届き、早速使用してみたのですが、驚いたことにそれも充電が途中で止まるというほぼ同様の不具合があったのです。そもそもこの商品との相性が悪いのかなと思いまして、レビューに「交換品も同様の症状で使えなかったが、迅速かつていねいな対応をしていただけた点はすばらしいが純正品をお勧めします」と追記をしました。
まあ、交換しても使えなかったし、また連絡するのも面倒だしもういいやと思っていたところ、後日またメールが来まして、「更新したレビューを拝見しました、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。おわびとして返金対応させていただくことが可能です。」といった内容が前半に書かれていました。ここまでは普通に親切な対応だなぁとメールを読んでいたのですが、後半に「厚かましいですがそのレビューを削除していただければ2倍の返金対応をさせていただきます」と目を疑う文章があったのです。それがツイートの画像部分になります。
―― その後はどうされましたか。
雨猫くろ 返金対応のためPaypal口座を教えてほしいとありましたが、当方Paypalをよく知らず、また、知り合いから口座や個人情報を盗まれてしまうおそれがあるんじゃないかなど助言をいただいて、お断りしました。返金してもらえる可能性も高いという意見もありましたが、面倒くさくなって放置しています。
―― 今回の先方の行為についてどう思いますか。
雨猫くろ 購入者によっては得と感じて応じたり、またはけしからんと考えて断ったりと、さまざまな人がいらっしゃると思います。このような低評価レビューの削除をお金で依頼するような行為は、他の業者でも少なくないようです。特に中国の製品に多い印象ですが、日本の業者でもそういった行為があるとも耳にしています。
しかしこういった行為が多発すると、実物に触れることのできない通販で、購入を検討する材料の1つとして重要なレビュー機能がまひし、商品を正しく見極めることが困難になり、新規ユーザーが不良品をつかまされたり、サクラレビューとの相乗効果でますます信用が失われ、実は本当に優良な商品なのに(中国製でも高品質な商品や、それを販売する中国企業も多く存在します)怪しまれて購入してもらえなくなってしまったり、果てはAmazonという商品販売の場にすら信頼性に影響を与えてしまうかもしれません。
当方Amazonは10年近く利用しておりますが、10年ほど前はレビューも機能しており困ることはありませんでした。現在ではサクラレビューの巣窟と化し、Amazon利用歴の長いユーザーでないと(ときにはベテランユーザーでも)、なかなか商品を見極めるのは難しい状況になってきているのではと感じています。
協力:雨猫くろ(@ameneko_96)さん
関連記事
通常5万円の商品がたった5000円? Amazon.co.jpの「ブラックフライデー」、一部セール商品に「二重表示ではないか」との指摘 Amazonに対応聞いた
Amazon.co.jpによれば「すでに対応済みです」とのことですが……。Amazonのやらせレビューと戦う「サクラチェッカー」はなぜ生まれたか 開発者に聞く背景やサクラレビューの見分け方
レビューで高評価だったのに品質が……という問題に取り組むWebサービスです。Amazonのこの価格、本当に安い? 過去の価格歴をグラフで教えてくれるChrome拡張機能「Keepa」が便利
捗る。公取委、「飲食店ポータルサイト」の実態調査へ 「食べログ」など対象か
具体名は伏せるも「それなりに名の通ったところ」と説明。「パクリ商品でーすっ」 人気電子楽器「オタマトーン」の模倣品がAmazonで販売→明和電機社長自ら「ばっちりコピーできてます」とのレビュー投稿
明和電機の社長を取材しました。「Amazon's Choice」を付ける基準、米議員が開示求める 低品質な製品も対象に選出か
特定製品を推奨する理由を問う。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
大人なら解けないと恥ずかしい? 「(1/8)−(1/8)」を計算せよ!【算数クイズ】
急性骨髄性白血病で闘病中だったVTuber、死去 「復帰を目指して闘病」 専門学校の講師としても活動
車のナンバープレートの“文字”をよく見たら……「ホンマや!」 “驚きの事実”が110万表示 「知らなかった」「全然違うんだ」
セリアの大量の木箱→“カットなし”で映えるアイテムに! 驚きの100均DIY「アイデアがすごい」「不器用でも作れそう」
「よくも病院に連れてきたな……」とにらむ猫、先生が来た瞬間 驚きの変貌が「これがほんとの猫かぶり」と話題 今どうしてる?現在を聞いた
「食べるだけじゃもったいない!」 豆苗を土に植えて育てたら…… 半年後、予想外の姿に「えーーー」「もっと早く知りたかった」
計算で「富岳」に勝てば1日使い放題 ニコニコ超会議で無理ゲーすぎる企画→結果は13対4420100000000000000で富岳の勝利
着なくなった服は捨てないで! ザクザク切って縫っていくと…… 627万再生の“神リメイク”に「これはまさに傑作」【海外】
「凄すぎる」 日本とイギリスを行き来する5歳娘に、“国で何か違う所ある?”と聞くと…… 目からウロコの回答が420万再生「そうなんだ!?」
75歳のおじいちゃん「ニコニコ超会議に初参加じゃ」→“ほぼ本物”の有名キャラのコスプレに「すげえ……」「圧倒的にすごい」
- クリスマスに出会ったギャルとギャル男が21年後…… 誰も予想できない現在に「素直に凄い」「人に歴史あり」と称賛の声
- 「もうこのパンツで十分」 ワークマンの“1500円パンツ”が売り切れ続出の大反響 「相当な企業努力」「驚異的」
- 「もうシソは買わない」 ペットボトルに種をまいて1年後…… “食べ切れないほど”の大収穫に「今年はこれで育てます!」
- 息子が中学生のときに迎えた柴犬、一緒に育って9年後…… 涙が出そうなふたりのビフォーアフターに「最高の相棒」
- 「なんとかして」 ワークマンの話題騒然“不審者パーカー”、高額転売に怒りの声…… 「どうにかならないのか」
- メガネ模様の子犬→成長したら…… 「やば」「こりゃーたまらん」予想外の姿に大反響「アザラシの子どもって感じ」
- 獣医師に「何の動物ですか?」と聞かれた子犬 「これは……クマですね」「もう異次元の可愛さ」と反響集めた2年後の現在は? 飼い主に聞いた
- 「大谷翔平が娘の名前を公表」 YouTubeなどで「デマ画像」の投稿相次ぐ 生成AI活用か…… 「ひどい」非難の声も
- 小5息子の体操服のゼッケン、進級で…… 「4年5組→5年3組」にする強引な“力ワザ”に「すごい!完璧!」「笑いが止まらない」
- 「やば欲しい」 ダイソーに1100円で売っていた“驚がくの商品”が1000万表示 「すっげ」「今度買ってこよー」
- 築53年家賃4万円・何てことない団地のドアを開けると…… まさかの空間出現に驚きの声「素敵」「ここまでお洒落に」
- 小学生時代「こんなプラモ誰が買うんだよw」→40年後…… “大人になった”を実感するエピソードに「分かる」「特大ブーメランw」
- 49歳病没の大宮エリーさん、生前開催の個展で「体調も万全でなかったので不安」 3カ月前には苦しげな姿も「声が出にくい」
- 自販機に“1000円”を入れたら……? 出てきた“とんでもないお釣り”にお口あんぐり「こんなん初めて見た」
- 自宅の犬小屋に住み着いた野良猫、1年後の姿に「泣いた」と大反響 それからどうなった?現在の様子を聞いた
- 100万円の“錦鯉”を自宅の池に入れたら…… 「おかしいでしょ」3日後、まさかの事態に「鯉は難しい…」「信用が大切ですね」
- パパに、保育園へ行く娘のヘアアレンジを任せたら…… ママがひっくり返った“仕上がり”が400万表示「重力どこ?」「頑張った感がいい!」
- 「成長したらそのうち襲ってくる」と言われたワニ、16年後……→ 280万回再生を突破した驚きの姿に「初めて見た」の声
- 人里離れた山にカメラを設置→1週間後…… 「なんで?」映っていた“意外すぎる住人”に「笑った」「実在していたのか!」
- 「神パンツきた」 ユニクロ新作“3990円パンツ”が品切れラッシュの大人気 「過去イチかも」「本当にこれは買い」