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自炊代行業者業者を訴えた訴訟 知財高裁でも作家側が勝訴

作家が自炊代行業者を訴えていた裁判で、二審でも作家側が勝訴した。

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 作家が書籍スキャン代行業者に著作権侵害行為の差し止めを求めて起こしていた訴訟で、知的財産高等裁判所(知財高裁)は作家側を支持する判決を下した。

 この訴訟は浅田次郎さん、大沢在昌さん、永井豪さん、林真理子さん、東野圭吾さん、弘兼憲史さん、武論尊さんを原告として2012年に東京地裁で業者7社とその代表者に対して起こされた。2013年に地裁は著作権侵害行為の差し止め請求と損害賠償を認め、原告の勝訴となった。

 その後、控訴をしなかった業者、控訴を取り下げた業者を除いて1社(ドライバレッジジャパン:サービス名「スキャポン」)とその代表者に対して知財高裁で審理が行われていた。これについても業者側の控訴が棄却され、原告の勝訴となった。

 書籍スキャン代行業者、いわゆる「自炊代行業者」は、紙の書籍を裁断・スキャンして電子化する行為を代行する業者。ユーザーが自分で個人利用のために書籍をスキャンすることは「私的複製」として認められているが、自炊の代行は私的複製として許容できないとの見解がある。

 原告側弁護団は「無許諾の書籍スキャン事業は違法であり、事業には権利者の許諾と公正なルールの遵守が必要となる旨、第一審判決に続き、知財高裁での本判決においても明確に示されたことには大きな意義があると考えます」とコメントしている。

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