サムスン電子ジャパンは8月、Galaxyシリーズのスマートウォッチの新製品として、スタンダードモデルの「Galaxy Watch9」と、アウトドア向けの上位モデル「Samsung Galaxy Watch Ultra2」を発売しました。新たに搭載される機能も充実しており、特にGalaxyシリーズのスマートフォンを使っている人が、スマートウォッチを探している場合には、食指が動きそうな新モデルとなっています。
本稿では、Galaxy Watch9とGalaxy Watch Ultra2の概要をチェックしていきます。
Galaxy Watch9
Galaxy Watch9は、毎年夏頃に発売されてきたスタンダードモデルの最新ナンバリング製品です。サイズ展開は、40mmと44mmの2種類。ディスプレイはそれぞれ直径1.34インチ、1.47インチの円形で、それを囲むベゼル部の形状は、円をややスクエア型に引き延ばしたような、ラウンド型とスクエア型の中間という同シリーズおなじみのデザインに落ち着いています。
ケースのカラーバリエーションは、「グラファイト」「クリーム」「シルバー」の3種類。一部カラーは選択できるサイズが限定されます。ストラップバンドについては、例年よりも淡くポップなカラー展開が強調されている印象で、カジュアルな服装や、フィットネスシーンとの相性が良さそうだという印象を受けました。
ケース素材には、従来通り強度を高めたアルミニウム合金(アーマーアルミニウム)を採用。5気圧・IP68の防水性能や、米国国防総省が定める物資調達規格「MIL-STD-810H」に準拠した堅牢性も備えます。
価格は最小構成で6万7980円(税込、以下同)〜。2万円強高くなりますが、単体でモバイル通信が行えるLTEモデルも選択できます。
ちなみに、同シリーズの派生モデルとして「Galaxy Watch8 Classic」などの「Classic」シリーズもありますが、今年はラインアップされていません。これまでもClassicモデルが展開されているのは、4/6/8といった偶数ナンバリングの年だったので、発売されるとしたら来年になる可能性が高いでしょう。
Galaxy Watch Ultra2
Galaxy Watch Ultra2は、2024年からラインアップに加わったアウトドア向けモデルの最新機種。サイズ展開は、47mmの1種類です。
ディスプレイは直径1.52インチ。最高輝度については、前世代モデルや、上述した「Galaxy Watch9」が3000ニトだったのに対し、こちらは5000ニトまで大幅に向上しているのが特徴。厳しい直射日光下でも視認性を確保しやすいのは、アウトドア向けモデルらしいポイントと言えるでしょう。バッテリー容量も従来の590mAhから800mAhに増えており、AOD(ディスプレイの常時表示機能)を有効にした状態で最長60時間というバッテリー持ちは維持されています。
ケース素材はチタニウムで、防水性能は10気圧/IP69K(※高圧洗浄にも耐えるレベル)に準拠し、新たにダイビング規格の「EN13319」にも準拠。もちろん、MIL-STD-810Hのタフネスも兼ね備えます。ちなみに、ゴツさのあるデザインながらも、ケースの厚みは従来世代から若干薄く改良されています。
ケースのカラーバリエーションとしては、「チタニウムシルバー」と「チタニウムグレー」の2色をラインアップ。LTEモデルのみの展開で、価格は13万7280円です。
ちなみに、両機ともに搭載するプロセッサは「Qualcomm Snapdragon Wear Elite」で、メモリも2GBで共通。ただし、搭載するストレージはGalaxy Watch9が32GB、Ultra 2が64GBで差があります。
両機ともにヘルスケア系の新機能が充実
Galaxy Watch9/Watch Ultra2で共通する新機能としては、ヘルスケア・ウェルネス関連の4つの機能——(1)バイタルサイン、(2)心臓の健康スコア、(3)1日の有酸素運動負荷、(4)フィトネス指標——に注目です。
「バイタルサイン」は、睡眠中に計測した複数のヘルスケア指標を元に、体調変化の兆候を検知するという機能。競合であるApple Watchシリーズの「バイタル」アプリに近い印象ですね。
「心臓の健康スコア」は、運動量や睡眠などのデータを元に、心臓の状態をスコア化し、生活習慣のアドバイスもするという機能です。すでにフィットネス系のスマートウォッチでは、エネルギー残量を算出して休息や回復の目安とする機能がありますが、それがもう少しヘルスケア寄りになったイメージでしょうか。
「1日の有酸素運動負荷」は、過去7日分の運動状況をもとに、運動量が適切かどうかを現在のトレーニング量が適切かどうかを判別してくれる機能です。設定した目標に対して、不足か・適切か・過剰かというパーセンテージでの状況が、バー状のUIで表される仕組み。オーバートレーニング気味かどうかが分かります。
「フィットネス指数」は、柔軟性や持久力、有酸素運動など、数値化した指標をレーダーチャートで視覚化する指標。要するに、ゲームや漫画でキャラクターの能力配分が表示されるときのようなイメージですね。ユーザーが設定した目標に沿って、何が不足しているのかが視覚的に分かりやすくなります。
その他の機能としては、「Google Pixel Watch」におけるハンドジェスチャーの「手首を上げて話す(Raise to Talk)」と同様の「上げて話す」機能へ対応したこともトピック。ボタン操作やウェイクワードを使わず、腕を顔の前に上げる動作のみで、AI機能の「Gemini」を起動できます。
Galaxy Watch Ultra2はトレラン&ダイビング機能を追加
Galaxy Watch Ultra2では、トレイルランやダイビングに関する機能が追加されたことがトピックです。
まず、トレイルランの測定は、事前にGPXファイルをインポートして、ルートナビゲーションを利用しながらワークアウトを開始する形になります。走行中には、水分補給や栄養補給のタイミングを通知することが可能。さらに測定中の画面から、その先のルートで待ち構える標高変化などを確認できることもユニーク。「まだまだ上り坂が続くぞ……」「そろそろ下り坂だ!」と体力とペースの配分に役立つ情報が走りながら分かるわけです。
続いて、前モデルでは防水仕様こそ備えていたもののダイビングで利用できるレベルではありませんでしたが、Ultra2では新たにダイビングアクセサリの技術規格「EN13319」に準拠したことで、水深40mまでのダイビングでも利用可能になりました。入水するとアプリが自動で起動し、水深30cm以上で動作する仕組み。水深や水温、速度、潜水時間といった情報を手首でリアルタイムに確認できます。
なお、2026年後半には、イタリア生まれのダイビング用品メーカーである「Mares」と共同開発した専用のダイブコンピュータアプリ「Ultra2 Diving」もローンチ予定とされており、こちらをインストールして利用することも可能なようです。ダイビング好きな方は今後の動向もチェックしておきたいですね。