スマートグラス(ARグラス)「xbx a01+」の新モデルを使ってみました。
スマートグラス(ARグラス)のメーカーとして知られるXREALが、若者向けの新ブランド「xbx」を立ち上げました。その第一弾モデルが、今回紹介する「xbx a01+」です。位置づけとしてはエントリーモデルにあたり、価格も4万3980円(税込、以下同)と、同社の上位モデルと比べてもぐっと手が届きやすいものになっています。
エントリーモデルだが必要十分な性能を備える

「エントリーモデルだから機能は最低限」かというと、そんなことはありません。1600ニトと明るく見やすいHDR10対応ディスプレイに、視野角50度、4m先に147インチ相当という大画面を実現。ちらつきを抑えられるリフレッシュレートは最大120Hzで、色再現性も10.7億色をサポートするなど申し分ない仕様です。
スピーカーも3Dサラウンドを含む4種のサウンドモードに対応。目の負担や疲労に配慮した製品としてTÜV Rheinlandの認証も受けています。映像も音も良く、目にも優しい、必要十分な性能を備えた一台です。


充電不要でスマホにつなぐだけでいつでも見られる手軽さ
「xbx a01+」の魅力は、なんといってもその手軽さです。付属のUSB Type-Cケーブルでスマートフォンやゲーム機、パソコンなど対応するデバイスから電源が供給されるため、これらをつなぐだけで目の前にディスプレイが現れます。スマートグラスには本体を充電しないと使えないものもありますが、「思い立ったらすぐ使える」のは大きなメリットです。

筆者が実際に使ってみて一番良かったシーンは、長距離フライトの機内でした。機内エンターテインメントに必ずしも好みのコンテンツがあるとは限りませんし、かといって事前にダウンロードしたコンテンツをスマホの小さなディスプレイで見続けるのは、長時間だと疲れてしまいます。
「xbx a01+」があれば、スマホ内のコンテンツを手軽に大画面で楽しめます。しかも頭を傾けようが天井を見上げようが、どんな姿勢でも目線の先に147インチ相当の大画面が追従してきます。同じ姿勢でいるのは辛いので、自由なポジションでコンテンツが楽しめるのは実に快適でした。手ブレ補正モードが備わっているおかげか、たとえば食事しながらでも、そしゃくによって映像が揺れるといったことはなく、最後まで没入して楽しむことができました。


重さ約62gでかけ心地は軽快 デザインにも遊び心が満載
重さは付属のサングラスを装着した状態でも約62g。普段かけている眼鏡に比べると重いですが、スマートグラスとしてはかなり軽量です。ノーズパッドが3サイズ付属しており、テンプル(ツル)の角度も調整できるので、自分の顔にフィットさせて見やすい位置に調節できる点も、かけ心地が良い理由だと思います。


サングラスは着脱式で、まったく透過せずにディスプレイに集中できる同梱の遮光カバーを取り付けることができます。遊び心があるなと思うのは、このサングラス部分を自作するためのデータが公開されていること。3Dプリンターを使ってオリジナルのフロントフレームを作り、好きなようにカスタマイズすることができます。実用性だけでなく、ファッションアイテムとしての側面も持たせているところに、若者をターゲットにした「xbx」ブランドらしさを感じました。


一方で気をつけたいのが、「xbx a01+」は空間内での位置トラッキング(DoF)には対応していない点です。目の先に常にディスプレイが見えるため、空間内にディスプレイを固定して視線を動かすということができないので、たとえばノートパソコンの画面を拡張してマルチディスプレイ的に使うといった、上位モデルが得意とするビジネス用途には向きません。あくまで映画やゲーム、動画視聴といったエンタメ用途に特化した一台と捉えるのが正解です。
目の前にディスプレイが表示されるタイプのスマートグラスが気になっている人にとって、「xbx a01+」はうってつけの入門機です。眼鏡の上に重ねて装着することはできませんが、度付きレンズを入れて装着できる専用の「XREAL xbx a01+ レンズフレーム」(1649円)も用意されているので、眼鏡利用者にもおすすめです。