さて,「アークトゥルス」では,戦闘はフィールド画面で動き回っている敵に触れることで発生する,いわゆるエンカウント式のものとなっている。
戦闘になると画面が切り替わるのではなく,そのままフィールド上で戦闘が展開される。「アークトゥルス」の戦闘は,コマンド入力時を除き常に時間が流れるハーフリアルタイムバトルを採用していて,時間の経過とともに素早いキャラクターから順次行動を開始するようになっているぞ。
プレイヤーは順番が回ってきたキャラクターに「攻撃」や「防御」「魔法」などの指示を与えるんだけど,魔法なら詠唱する時間,攻撃なら敵のいる場所に移動する時間といった具合に,選択したコマンドによって実行するまでの時間が異なってくるわけだ。
■ハーフタイムバトルを採用している「アークトゥルス」。コマンド選択時以外は常に時間が流れていて,アクションゲージで行動の順番を確認できるぞ。
ただ単に武器や魔法で攻撃するだけでなく,攻撃のタイミングを見極めることによって,敵の攻撃を受ける直前に防御してカウンター攻撃したり,連続攻撃でコンボを繰り出すことも可能だ。
さらに,必殺沢やスキルなど,攻撃のバリエーションもてんこ盛りで,単調になりがちな戦闘もスピーディで緊張感のあるものとなっているので飽きることはないのだ。
なお,戦闘はコマンドの指示をプレイヤーが与えるだけでなく,あらかじめ行動を決めておくことによって,戦闘を自動化させることも可能だ。雑魚との戦いでは自動戦闘にしておくと楽だぞ。
また,「アークトゥルス」で採用されているバリアポイント(BP)というシステムもユニークで,RPGではキャラクターの生命力をHPで表示するものがほとんどだが,「アークトゥルス」ではさらにHPにダメージが及ぶまでどの程度耐えられるかが,BPとして各キャラクターごとに設定されているのだ。
つまり,BPが「0」になることで初めてHPが減っていくようになっているというわけ。まぁ,ようするにキャラクターの周りにバリアーが張られていると思えばいいだろう。
BPの値は高い防御力のアイテムを装備することで上げることができるぞ。
■必殺技やスキル攻撃,コンボなど,派手なエフェクトとアクションが戦闘をよりスピーディに演出。
BPは時間経過とともに徐々に回復するので,BPの値が低くなってやばそうなら,ジャンプを活用しながら移動し戦闘を回避すればいいのだ。また,緊急時にはアイテムを使って回復させることも可能だ。
このような戦闘システムとは対照的に,ほかのシステム部分が少し使いづらく感じられる部分もあった。
また,ストーリーを進めていくうえで発生するイベントも,ストーリーとは関係なさそうなところでフラグが立ったりと,ストーリーがサクサク進む最近の日本製RPGに慣れている人には少々戸惑う部分もあるかもしれない。
しかしながら,それすら霞んでしまうような魅力が「アークトゥルス」にはある。やりごたえのある骨太のRPGを望んでいた人には,ぜひともプレイしてもらいたい作品なのだ。
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