■最も不確実なサイコロ
本作の一番の醍醐味は,なんといってもMMPであること事。
つまり,敵も友軍も,機体を操っているのはすべて意思と感情を持ち,時にはミスをする人間だということだ(地上部隊や艦船は例外で,AIに管理されている)。
追尾されると教科書通りに旋回する一人用ゲームのAI機とは違い,相手は持てるあらゆる知恵と技術を駆使し,死に物狂いで形勢の逆転を狙って来る。あるいは狙われていることにも気付かず,何にやられたかも判らずにやられてしまうかもしれないが……。
■人間同士の空中戦にパターンは存在しない。意表をつく激しい機動に対応できる腕を磨くのだ!
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■激しい対空砲火でプレイヤー機の接近を阻止しようとするAIコントロールの駆逐艦。 |
時には利害の一致する敵勢力と協力して第3の敵と戦うこともあり得るし,友軍の些細なミスが,作戦全体を窮地に陥れることも珍しくない。
個々の駆け引きも戦い全体の趨勢も,すべてはヒューマンファクターという,最も不確実なサイコロによって決せられるのだ。
■詳細な設定
ほかのリアル志向フライトシムの例に漏れず,「Fighter Ace」の設定は非常に細かいところにまで項目が設けられている。
リアリズム設定では弾数・燃料の制限/無制限はあたりまえ,重力加速度(G)のパイロットへの影響,エンジントルクの影響(プロペラの回転方向に機体が横転する現象)や機関砲の反動,被弾時の慣性に風の影響,更には魚雷などの外部兵装の空力抵抗の再現までを任意でON/OFFできる。
■急激な機動による視野狭窄(ブラックアウト:写真中央)や,魚雷や爆弾などの兵曹などの有無など,設定次第でよりリアルなフライトを楽しむことができる。
これで全くのフライトシム初心者でもアクションゲームのノリで縦横無尽に大空を駆け回ることができるし,徐々に設定をシビアにして,段階的にシムに習熟することも可能だ。
リアリズム設定をすべてONにすれば,一級のフライトシムとして臨場感たっぷりに楽しめる。舵面に空気を感じながら飛ぶ感覚や,敵機と巴戦(旋回性能を競って戦うこと)にもつれ込んだ時のGの苦しさ,傷ついた機体をなだめながら基地を目指す焦燥感を,リアルなエフェクトが盛り上げてくれる。
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