歴史を重ね,さらに進化を遂げている"UFC"の最新作。今回はファーストインプレッションとして,格闘技アクションとしてのとおもしろさやシステム,今作で進化したポイントについて語っていこう。
シリーズのファンも,未体験の格闘技マニアも,これを読んで発売を待たれたし!
最初から選べる選手は24人。選手ごとに得意な攻撃パターンやコンビネーションが変化するので,プロフィールや選択画面でのレーダーチャートを見て選ぶといいだろう。
もちろん,ひいきの選手がいる場合は,それを選んで勝ち抜いてくのが醍醐味といえよう。筆者は独断と偏見で,パウンダーであるマット・ヒューズを選択。
選手のプロモーションビデオが流れるなか,花道を入場してしてくるシーンは演出のハデさもあって気分をガンガン盛り立てる。
■躍動感あふれる肉体の表現が,格闘技のリアリズムを生み出す。遊ぶ側のアドレナリンもドバドバです。
間合いの取り方と,お互いのファイトスタイルで試合展開が大きく変化するのが本作の特徴。
お互いの攻撃がとどかない間合いでも,ダッシュからの打撃やランニングタックルが来ることもあるので,気は抜けない。
■離れた間合いでのランニングタックル。遠い間合いでコマンドを入力すると,自動で開いてめがけて突進を開始。
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■そのまま相手を抱え上げるようにタックル!! 自分が受けたときはすばやく抜けコマンドを入力しないとテイクダウンを取られるぞ。
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打撃の攻防では□,△(左右パンチ)と×,○(左右キック)の組み合わせでコンビネーションを組み立てて攻撃し,相手の体力やスタミナを削り試合のイニシアチブを握っていく。
ただし同じ攻撃ばかり出していると,相手に打撃をキャッチされることがあるので,リズムや攻撃の属性を変えて攻めることが大事。
ファイターによっては打撃〜タックルという連係を持つものもいるので,覚えておくといいだろう。
■相手のガードが甘ければ,そのまま打撃で押し切ることもできる。選んだ選手が立ち技系であれば,より複雑なコンビネーションで攻め立てていけるぞ。
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■相手のガードが甘ければ,そのまま打撃で押し切ることもできる。選んだ選手が立ち技系であれば,より複雑なコンビネーションで攻め立てていけるぞ。
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相手を倒すか,逆に倒されるかするとグラウンド(寝技)の攻防になる。自分が上になったときはパウンドや関節技を狙い,下になったときは逆にパンチや関節技をしのぎながら体制をひっくり返すスィープを狙うのがセオリーとなる。
また今作からは相手のガードポジション(写真参照)から抜け出すパスガードの動きも追加。選択肢が増えたことにより,さらなる戦略と読みあいが楽しめそうだ。
"UFC"のゲームでもっともスリリングかつ危険なシチュエーションが,関節技や締め技の攻防。
的確な対処をしないと一瞬で技が決まってしまい,そのままタップアウトすることになる。
逆に,体力がほとんど残っていない状況でも関節技が決まれば大逆転ということもあり,最後まであきらめない心が勝利をつかむことになる。
■ノックアウトするまでは油断は禁物。あと一撃まで追い詰めたのに,組み技系の相手にキャッチされ……。倒されてそのまますばやくケサ固めに移行されてしまった!! 関節や締め技は打撃と違って極まった瞬間に敗北してしまうのが怖いのだ。
UFCファンとして見逃せない新たなポイントが,金網際での攻防。金網はUFCの代名詞でもあり,ここへ押し込んで相手の自由を奪ってから攻める,という状況が実際の試合でも良く見られる。
今作では金網際でタックルを決めると立ち状態で金網に押し込み,そこから倒して上になるか,脱出するかの攻防が加わったために,よりリアルなファイトを展開できる。
金網に押し込まれた側はかなり不利な状況になるため,自分は押し込まれず,相手を押し込むスタイルを心がけるようにしたい。
■壁際でタックルを仕掛けると相手を押し込んだ状態になる。すかさず相手の足を狩ってテイクダウン。こうなるとディフェンス側は何とか切り返すか,抱きついて攻撃を防ぎ,時間終了を待つしかなくなる。
一通りプレイしてみての結論は,より実際の試合の攻防を再現できるようになった,というイメージが大きい。
選手の技やスタイルの違いも明確になり,攻防の状況も増えたため途切れることのない緊張感を楽しむことができる。
戦略性とアクション度の高さもあり,スポーツ格闘ゲームとしては満足できる仕上がりです。
次回のインプレッションでは,6つもある多彩なゲームモードと,それぞれのおもしろさに注目していくので,興味が出てきた人は更新情報をこまかくチェック!
・「UFC ULTIMATE FIGHTING CHAMPIONSHIP 2004」 INDEX
・販売元:マーベラスインタラクティブ
・PS2 GAME INDEX
・SOFTBANK GAMES TOP INDEX
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