これまでドリームキャスト，Xboxとプラットフォームを移して続いてきたこのシリーズが，ついにPS2のフィールドに乗り込んできた。

　総勢26名のキャラクターとバラエティ豊かな60以上のミッション，そして130機種を越える航空機の凄絶なバトルが紡ぎ出すドラマの中身とは？

　SOFTBANK GAMESでは，これから数回に分けて『エアフォースデルタブルーウイングナイツ』の全容を解剖していきたいと思う。

　まずは，そのストーリーを見てみよう。

　地球の科学水準をはるかに凌駕する超兵器で地上を席捲したO.C.C.軍は，各地で降伏させた国々の軍を取り込みながら，またたく間に全土の8割を手中に収めた。

　その猛攻に対抗すべく急遽結成された地球防衛同盟軍「E.D.A.F.」は，攻撃と撤退を繰り返しながら敵を損耗させる遅滞戦術でO.C.C.軍に対抗。

　戦いは膠着状態に陥ったが，この戦法はE.D.A.F.軍にとっても我が身を削る諸刃の剣だった。

　果てしない消耗戦で戦力を失ったE.D.A.F.は，兵力の頭数をそろえることを重視し，傭兵や民兵，問題兵たちをかき集めた愚連隊のような部隊を最前線に送らざるを得なくなった。

　そんな問題兵隔離部隊のひとつ，第27航空戦闘軍団第4混成航空中隊。通称「デルタ中隊」と呼ばれるこの部隊にも，さまざまなはみだし者たちが集う。

　レシプロ機にこだわるロートルパイロット，促成訓練プログラムを終えたばかりで実戦経験のないルーキー，自分ひとりの撃墜スコアのためなら命令無視も辞さない一匹狼，愛するものを奪われた復讐のみに燃える者……。

　敵はかつて友軍であったかもしれないO.C.C.の被占領部隊と，そして謎に包まれたハイテク兵器。対するデルタ中隊の装備は充分ではないが，退路はもちろん断たれている。

　絶望的な戦況を突破するため，今日もかれらは紅蓮に染まった空へと飛び立ってゆく。

ストーリー展開にはマルチシナリオ・マルチエンディングが導入され，ミッションごとの搭乗キャラクターの選択や成功の可否によって物語が多彩に分岐。やり込むごとにキャラたちの隠されたドラマが明らかになってゆく。

　人気イラストレーター・司淳氏の手になるキャラクタービジュアルの存在感にも注目。

　また，登場する航空機は「F-15Eストライク・イーグル」「MiG-29SMTファルクラムC」といった有名機から，ロシアの前進翼機「S-37ベルクト」や中国の最新鋭戦闘機「超七梟龍」など話題の機体，さらには量産に至らなかった試作デルタ翼機「F5D-1スカイランサー」のようなマニアックなものまでを網羅。

　ボーイング社をはじめとする航空機メーカー各社のライセンスと航空自衛隊／海上自衛隊／陸上自衛隊の協力を得たリアリティの追及には目を見張る。

　軍事評論家・岡部いさく氏による航空機解説も見逃せない。

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