PS2版「ロード・オブ・ザ・リング／二つの塔」の魅力はアクションだけではない！ 舞台となる中つ国のファンタジー世界が，リアルに感じられるほど作り込まれていることも魅力だ。

■戦禍にさらされたローハンの村のスケッチ。こういったカットを何枚も作り、最終的にゲームに反映させていく。		■実際のゲーム中でのバトルシーン。燃え上がる村の中で戦う雰囲気がリアルに描かれているのがわかる。

　制作スタッフが持つ作品への愛情が，原作ファンをも唸らせるほどグラフィックを作り上げている。ここではその一端をお見せしていこう。

　写真は，ゲーム中に登場するステージ，ローハンの村の3Dマップ画面。1つのステージを作るときに，このように図面を引き，しっかりと「1つの場所」を作り込むことによって，プレイヤーが中つ国のとある場所に存在している，というリアルさが生み出されていることがわかるだろう。

　このリアリティを支えるために，美しく表現されたビジュアルが加わり，プレイヤーを物語の中に引き込むのだ。

　まずは下に並べられた写真を比べて見てほしい。モリアの坑道の中にある，ドワーフの王の墓碑がある場所だが，ゲーム中の映像は映画のワンシーンを限りなく忠実に再現していることがわかるだろう。

■暗闇の中，偉大なる王を悼むかのように光が差し込む……という映画の名場面。これがゲームでは……		■このように表現される。しかもこの美しいシーンのなか，映画同様にオークの大群，そしてトロルの襲撃を受けることに。ここで展開される激しいバトルは序盤の山場でもある。