一つの指輪は,すべてを統べ
一つの指輪は,すべてを見つけ
一つの指輪は,すべてを捕らえて
くらやみのなかにつなぎとめる。
影横たわるモルドールの国に。
――評論社「新版 指輪物語」より
遠い昔,「力の指輪」が作られた。
そのうちの3つがエルフ族に与えられた。あらゆるものの中で,最も賢く美しい不老不死の種族である。7つは鉱山の採掘,金属の精錬と細工に長けたドワーフの族長たちに。
そして9つの指輪は人間の王たちの手に渡された。権力への欲望が最も強いのは彼らであった。
これらの指輪は,同族を治める力と意志をもたらした。だがそれは罠だった。さらに“一つの指輪”が作られたからである。
モルドールの国,滅びの山の火の中から,冥王サウロンは19の力の指輪すべてを統べる“一つの指輪”を密かに作り出したのだ。
生きとし生けるものを支配せずにはおかないサウロンの残酷で邪悪な意志が,この指輪に注ぎ込まれた。
ひとつ……またひとつと,“中つ国”の自由な大地は指輪の魔力に飲まれていった。だが,それに抵抗するものも出た。人間とエルフの連合軍は,モルドール軍の侵攻に反撃した。
滅びの山の裾野で,中つ国の自由を賭けた戦いが始まったのだ。
しかし,モルドール軍と冥王サウロンの力は圧倒的であった。連合軍すべての望みが消え失せたかに思えたそのとき,人間の王の息子イシルドゥアは死んだ王の剣を取りサウロンの指輪を指もろとも奪ったのだ。サウロンの邪悪な姿は,甲冑を残して消え去った。
こうして“中つ国”の自由の民の敵,サウロンは敗れ去った。“一つの指輪”はイシルドゥアの手に渡り,悪は永遠に滅び去ったかに思えた。しかし,イシルドゥアは,指輪の魔力に取り憑かれ始めていた。 そして“中つ国”は,一つの指輪を永遠に葬り去る機会を失った。
時は流れ,“一つの指輪”は今,ホビット族のフロドの手の中にあった。偶然のなりゆきから“一つの指輪”の持ち主となったフロドは,サウロンが失った“一つの指輪”を取り戻そうと欲し続けていることを賢者・ガンダルフから知らされる。
こうして住み慣れた故郷・ホビット庄を出たフロドは,指輪を永遠に葬り去るため,アラゴルン,レゴラス,ギムリなど選ばれし指輪の仲間とともに旅に出るのだった。
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