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バンダイが総合力で勝負するプロジェクト――「交響詩篇エウレカセブン」発表(2/2 ページ)

2004年末よりアニメ誌などで特集が掲載されていた「交響詩篇エウレカセブン」の全容が明らかになった。TV放送やDVDをリリースするだけでなく、コミック、ゲーム、ブロードバンドコンテンツとしての展開など、巨大なプロジェクトとなっている。

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バンダイの総力を結集したプロジェクトに

 今回のプロジェクトを構成する企業は「Project EUREKA」「EUREKA Partners」と2つに分かれている。中心となるProject EUREKAを構成するのは、バンダイ、バンダイビジュアル、BANDAI ENTERTAINMENT、ボンズ、博報堂DYメディアパートナーズの各社。

 そのほかにEUREKA Partnersとして、角川書店、ソニー・ミュージックエンタテインメント、アニプレックス、有線ブロードネットワークスの各社が連ねる。ここにはソニー・コンピュータエンタテインメントも参画予定であるという。

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Project EUREKAとEUREKA Partnersを構成する企業

 バンダイの常務取締役である鵜之澤伸氏は「今回のプロジェクトをなぜバンダイが行うのだろうという疑問はあると思う。これまで『機動戦士ガンダム』シリーズを始めとするキャラクタービジネスを展開してきたし、それは強みだった。しかし中長期的には、自社オリジナルコンテンツによる、新しいコンテンツやキャラクターの創出に積極的に関わりたかった」と述べる。

 このため、エウレカセブンには日本を代表するクリエイターを集結させるだけでなく、バンプレストのプライズもの、メガハウスによるフィギュア、バンダイネットワークスによる携帯配信など、バンダイグループ総力を挙げての展開となったわけだ。

 「しかし、同じグループ内企業であるといっても、横の連携が十分に取れていたわけではない。2003年10月からプロジェクトを立ち上げて1年と少し、じっくりと取り組んできた」と鵜之澤氏。

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バンダイによる展開。ゲーム、プラモデルなど
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同じくバンダイによる展開。ガシャポン、カードダスによる商品化も
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バンプレスト、メガハウスはフィギュア関連商品を担当
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バンダイビジュアルのDVD発売以外にも、バンダイネットワークスの携帯配信も

 鵜之澤氏の念頭には、かつてゲームとアニメ、コミックスを展開した「.hack//」シリーズがあったという。同シリーズは、ゲームは4タイトル7〜80万本のセールスを記録したほか、アニメDVDはアメリカでも好調で、10万本販売できたとのこと。「この成功事例を元に、バンダイグループ、協力各社ともにエウレカセブンでハッピーになれるよう、ビジネスを立ち上げられればと思う」(鵜之澤氏)。

 アニメ枠としては多少厳しいかとも思える「日曜、朝7時からの放映」という点に関しては、毎日放送の竹田ヨ滋テレビ編成部次長は「早起きして見てほしいと思っているが、本放送以外にも、前週の放送を日曜朝5時頃からストリーミング配信を行う予定だ。ブロードバンド展開は必ずしも放送と競合するわけではない。総合的に盛り上げていく」と述べたほか、バンダイの鵜之澤氏は「ストリーミング配信だけでなく、PSPで使うメモリースティックDuoへダウンロードして見ることができるような動画も配信していきたい」と語った。

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バンダイの鵜之澤常務(左)と毎日放送の竹田テレビ編成部次長(中)、バンダイの高須武男代表取締役社長(右)
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Project EUREKA、EUREKA Partnersを構成する各企業の面々。左からソニー・ミュージックエンタテインメント取締役 五藤宏氏、角川書店取締役 井上伸一郎氏、バンダイ メディア部コンテンツプロジェクト プロデューサー 稲垣浩文氏、高須氏、有線ブロードネットワークス取締役 高垣佳典氏(奥)、ボンズ代表取締役 南雅彦氏、鵜之澤氏、竹田氏
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