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3画面マルチ環境の「GT4」で感じる次世代ゲームの方向性ゲームレビュー(2/5 ページ)

ゲームの質だけでなく、PS2の能力を活かした機能が詰め込まれた最新ドライブシミュレータ「グランツーリスモ4(以下GT4)」。今回は、その機能の中でも最も環境構築が難しいマルチモニタプレイを検証してみた。

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ポイントとなるのはディスプレイ選び

 今回の環境構築でポイントとなるのは、間違いなくディスプレイ選びになる。隣り合う画面がシームレスにつながっているように感じないとマルチモニタ(トリプルディスプレイ)の効果が半減してしまうので、同インチのモニタを用意する必要がある。

 注意したいのは、スタンダードサイズ(4:3)とワイドサイズ(16:9)のディスプレイを混成させると「左右の位置が同期しなくなってしまう」ことだ。「GT4」のマルチモニタは上下左右のベゼル幅を”ゼロ”とみなしてサブ画面の表示位置がスタンダード、ワイドそれぞれに固定されている。テレビディスプレイを3台そろえる時は必ず全部同じ画面サイズにし、かつできるだけ左右のベゼル幅が短いタイプを選択したい。

 ベストなディスプレイ環境はベゼル幅が短い液晶TVを3台横にそろえることだが、さすがに今回はそこまで追求できなかった(無念)。14インチクラスの安物TVならお手軽に3台そろえられるが、迫力を確保するためにもある程度の画面サイズは必要。なので、今回は20インチのワイドTVを3台用意した。

 TV同士を並べて置いた時のベゼル幅は約5cm。オプションの画面設定で上下左右位置を調整し、ベゼル幅が生む画面位置の感覚的なズレを適正にするとクルマのAピラーとほぼ同じ感覚になり、違和感のないシームレスなマルチディスプレイ環境が構築できた。最後に、画面のコントラスト・色みの合わせ調整をすれば準備はOKだ。

これは大人買い? はたして気になるお値段は?

 さて、ここまで環境を構築したら、インタフェースまわりもしっかりしたものが欲しくなるのは当然の流れ。フォースフィードバック機能搭載ステアリングコントローラ「GT FORCE Pro」は必須として、今回はドルビープロロジックII 対応のサラウンドヘッドフォン(今回はパイオニア「SE-DIR1000C」もそろえた。

 さらにオプションとしてドライブゲーム用のコックピットも数種類用意されているが、今回はディスプレイ3台の設置面積の関係上パス。しかしここまで徹底した追加オプションがすでにそろっているところが、ドライブゲームというジャンルの奥深さかもしれない。

 ひと通り用意してみたところで気になるのが、全セットの合計総額である。今から新規でそろえる場合は、マルチモニタ基本セットの導入費としてGT4が同梱された新型PS2「”PlayStation2”レーシングパック(24990円)」とメモリーカード(約2000円)×3セット、さらにハブ、LANケーブルでだいたい9万円弱の出費となる。

 悩みどころになるのは、ディスプレイだ。安くそろえれば3万円台×3、中堅クラスなら7〜9万円台×3、上を見ればプロジェクターを3台稼動させて100インチワイド×3というシネラマ環境も構築できてしまう……とキリがない。

 なお今月号の「ドリマガ」誌で、ポリフォニー・デジタル代表の山内一典氏は現状でのベストバイモニタとしてNEC三菱電機ビジュラルシステムズ社製の「VISEO MDT191S(実売価格10万円)」をお勧めしていた。つまり9万+10万×3=約40万円。ハンドルコントローラやホームシアター環境まで考えると50万円弱となる。これを安いと見るか高いと見るかは人それぞれ、というかどう考えても高い。が、そこまでして得られるゲーム体験がどれだけ凄まじいものになるか……は後で述べたい。

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