自動車業界9社がマジ参戦!「GT4真剣勝負」の勝者は?(2/2 ページ)
去る3月2日、SCE「グランツーリスモ4」を使い本物の自動車メーカー同志が火花を散らすレースバトル「自動車業業界、頂上決戦! GT4真剣勝負(マジバトル)」が開催された。栄光の座はどのメーカーに微笑むのか!
決勝レース〜往年のグループCカー(ルマン)による3大決戦が実現
予選を一通り見て感じたのは、自動車メーカーのみなさん、なかでも決勝に残ったトヨタ、日産、マツダのドライバーはあからさまに「GT4」やりこんでいるなぁオイ……、ということだ。国内外を代表する自動車メーカーの社員同士が「GT4」で自社のクルマを使ってレースを競う……と書くと単なるお祭りのように聞こえるかも知れないが、現実のカーガイ達は愛社(もとい愛車)精神にあふれた方が多い。やっぱり勝てばうれしいし、負ければ皆さんくやしいのである。
かくして決勝レースのエントリー車は、クルマ好きを喜ばせるラインナップとなった。マシンのエントリーは以下の3台。しかもトヨタ、日産、マツダのド リームマッチと言えば、やはりコレしかない! という組み合わせだ。
【決勝レース出場車】
▼トヨタ:ミノルタトヨタ88CV '88
▼日産:ニッサンR89C '89
▼マツダ:チャージマツダ 787B レースカー '91
そう、往年のグループCカー対決だ! 悲願のルマン制覇を成し遂げた787Bに挑むミノルタトヨタとR89C、これだけでもクルマ好きなら盛り上がるものだが、レース展開もこれまた熱かった。走り慣れていない新コースをハイパワー車で競うため、ギリギリまで攻めるとコースアウトしてしまう3車。しかし、攻めないと後ろから追い上げられてしまうため、実際のレースさながらの抜きつ抜かれつのバトル。前線でプレッシャーを掛け合うR89Cを操るトヨタ牟田選手とR89Cを操る日産田村選手の後ろで虎視眈々とトップを狙う787Bを操る小河選手……その結果は!?
優勝はトヨタの牟田選手! 筑波4000ラップは伊達じゃない
抜きつ抜かれつのバトルを制したのは、「この日のために1カ月筑波を4000〜5000ラップを走り込んだ(!)」という、ミノルタトヨタ88CVを操る牟田選手だった!。「出場が決まってからは社内から結構なプレッシャーがありまして……」と語っていた牟田さんだが(子供や奥さんも応援に来てました)そのプレッシャーをはねのけて見事な優勝(トヨタの力をゲームの世界でも見せつけられました……というかトヨタが一番マジだった。いやお見事です)。こうして一番の盛り上がりを見せた決勝レース以外にも、大会では「タイムよりも見せる走りを競う」メディア対抗のエキシビジョンマッチなどが行なわれ、さまざまな遊びが楽しめる「GT4」の魅力が伝わる大会となった。
最後に大会終了後、「GT4」の生みの親でもあるポリフォニー・デジタル代表の山内氏からのコメントをいただいた。
―― 大会はかなり盛り上がりましたね。
山内氏 夢みたいです。(GTシリーズを)10年間やってきて良かった。
―― 今回の大会は山内さんサイドから提案されたのですか?
山内氏 はい、ゲームは映画やテレビと違って、遊んでもらわないとエンターテイメントとして成立しないんです。ですから今回、ゲームとしてこうして勝った負けたという“場”が用意できたこと、またそうした“場”に参加していただけた自動車メーカーさんの方々に感謝したいです。
―― 今回のベストドライバーは誰でしたか?
山内氏 やっぱりトヨタの牟田さんですね。4000ラップって、実際走ると大変ですよ。全社をあげて送り出されてきた人で、その結果を出すというのはすごい。
―― 2位になった日産の田村さんが「2回目もぜひ」とリターンマッチを希望していましたが、次回もこうした場を作る予定は?
山内氏 今回のようなメーカーさんのご協力はもちろん、メディアやユーザーさんの協力が得られればぜひまたやってみたいですね。本日は本当にありがとうございました。
なお、この大会日の模様やオフィシャルサイト「グランツーリスモ ドットコム」で見ることができる。こちらでは映像も用意されているので、興味のある方はチェックしてみるといいだろう。
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