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Game Developers Conferenceの見どころを紹介ゲームデベロッパーズカンファレンス2005:

3月7日から米国サンフランシスコで行われているGame Developers Conference。次世代ゲーム機の将来を占う上で大事なイベントだが、これ以外にも見所は多い。9日から始まるキーノートスピーチやセッションに先駆け、これらの見どころをチェックしていこう。

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 現在、サンフランシスコでは世界中のゲーム開発者が集まるゲーム開発者のためのイベント「Game Developers Conference」(以下、GDC)が行われている。7日と8日は1日まるごと使って行われる「チュートリアル」というレッスン形式のものが大多数を占め、明日からは1時間単位で行われるセッション(講演)やキーノートスピーチ(基調講演)が行われ、これからが本番。ここではGDCの見どころを紹介していくことにしよう。

3大ゲーム機の次世代の動向をチェック

 去年のGDCのキーノートスピーチでは、MicrosoftのJ・アラード氏がXNAを発表、SCEAのアンドリュー・ハウス氏がPSPの実働デモと次世代機の最新スケジュールを発表し話題になった。今年はJ・アラード氏と任天堂の岩田聡社長が講演を行う予定になっており、そちらが注目といったところ。


J・アラード氏

 J・アラード氏は、すでにVisual Studioベースのゲーム開発ツール「XNA Studio」を発表しているため、今回のキーノートスピーチではいよいよXboxの次世代機に話を移すのではないかと思われる。XNAの導入によってXboxやPCから次世代機への移行が容易になっていることを誇るXbox陣営は、ここで他機種との違いをアピールしておきたいところ。

 一方、任天堂・岩田氏からはどんな話が聞けるかが予想できない。というのも、次世代機のゲームの話題はポツポツと出始めているものの、任天堂の次世代機・レボリューション(仮称)へ供給されるゲームソフトの話がほとんど出ていないのが現状のため。

 今まで懐疑的だったオンライン機能への対応も含め、このキーノートスピーチがレボリューションの未来をつなぐ鍵になることは間違いない。E3と違い、マリオやゼルダを出すのでは、開発者はレボリューションに目を向けてくれない。凄い機能を簡単に開発できる技術の導入が求められる。

 今回はキーノートスピーチのないPS陣営だが、初日の朝イチにSCEAの開発責任者とサードパーティサポートの責任者が揃って、CELLの講演を行う予定になっている。具体的な機能面の話は不明だが、PS次世代機の片鱗が見られることを期待したい。また、Xbox Liveととかく比較されるPS2のオンラインシステムも、なんらかの進展がある可能性がある。

日本人講演者も大幅に増えたセッション

 一昨年から日本人開発者が講演をする機会が増えているが、今年はさらに増加傾向。中でも、「塊魂」のディレクター・ナムコ高橋氏による講演、その名もズバリ「塊魂について」は全世界の開発者から注目を集めている。ちなみに、本作は9日夜に開催される「Game Developers Choice Awards」でも多くの賞にノミネートされている作品でもある。

 また、クローバースタジオの稲葉社長による「面白みのあるゲーム作りの道。混沌を楽しみ、文化を生み出すプロデュース手法」だけでなく、コナミTYOプロデューサー山晃氏による「“サイレントヒル”の昼と夜/テレビゲームに於けるサウンドデザイン」の講演が予定されている。

 そのほかにも日本人が講演するホールでは通訳システムが用意されており、ピーター・モリニュー氏をはじめとした著名開発者の講演が、日本語同時通訳で行われる。そして、3月11日には「国際ゲームデザインパネルディスカッション」が行われ、日本からはキュー・エンタテインメントの水口氏、ナムコの岩谷氏が参加するなど目白押しとなっている。ちなみに、筆者的には「Frequency」「EyeToy: AntiGrav」などを開発し、北米では人気を博しながら日本では発売の片鱗すらない(笑)Harmonix Music System社CEOのAlex Rigopulos氏の発言にも期待している。

様々な新技術が登場するエクスポブース

 さて、セッションも重要だが、忘れてはいけないのがエクスポブース。ここでは様々なミドルウェア会社などが新技術の発表をしている。著名なのはアンリアルエンジンやRenderwareなどだが、日本でもおなじみのCRIミドルウェアも次世代のサウンド・映像ミドルウェアを開発中というウワサもあり、期待が持てる。

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