Xbox 360で“HD時代”のマーケットリーダーに――ロビー・バックは語る(1/2 ページ)
ついにベールを脱いだ「Xbox 360」。Xbox 360の目指すもの、そしてマーケティング戦略について、チーフXboxオフィサーであるロビー・バック氏に語ってもらった。
“HD時代”がすぐそこまで来ている
「Xbox」で何を達成したかということをまずはお話しよう。数字を言うと、これまで全世界で2000万台を販売し、Xbox Live!は1500万人の利用者がいる。成功したタイトルとしては「Halo 2」があるが、これは1日で1億2500万ドルの売り上げを上げている。これは、これまでの最高記録となっている。
クリスマス商戦ではソニーや任天堂に勝って1位のコンソールとなった。グローバルで見てもこの3年間はいい成績を上げているし、パートナーシップを持つパブリッシャーやリテールとも良好な関係を築いてきた。Xboxというブランドは、ゲームだけでなく、エンターテイメントにおけるブランド、という地位を築いてきたと考えている。
ただし、ここで明確にしておきたいのだが、我々は日本では成功していないということだ。次世代のXboxを成功させるためにも、何らかのアドバンテージを日本で築き上げないといけないと言うことは承知している。我々のゴールは、次世代機におけるマーケットリーダーとなることだ。
次世代機における我々の役割はどこにあるのだろう。まず言いたいのは、音楽、映画、ビデオなどは、ソフトウェア主導のビジネスとなっている、ということだ。そして次に、我々が“3D時代”と呼んでいるものだが、ゲームのクオリティはHD(High Definition)を基準としたものに移りつつあり、“HD時代”とも呼べる時代が到来しつつあるるのが、現在の大きなトレンドだ。
HDの世界は非常に驚くべき世界を作り上げることができる。より深く、自分たちの想像力を出しながら楽しめる。それだけではなく、これからのゲームは常時接続され、カスタマイズされ、パーソナル化されたものになる。
Xboxではよい基礎を作り上げることができた。これまでマイクロソフトは、Xbox Live!のような“コンセプトリーダー”ではあった。しかし次世代機では、マーケットのリーダーにならなければいけないと考えている。
Xbox 360でマーケットリーダーを目指す
Xbox 360では3つの重要な点がある。第1はゲームそのものだ。ただゲームするだけでなく、Xbox 360ではいろいろなものを作り上げていく楽しみがある。我々が試みるこの改革の中には、一緒にゲームをする人だけでなく、あまりゲームをしなかった人たちも巻き込む仕組みが存在する。
第2に、Xbox 360では、ゲームだけでなく、ゲームに付随する様々な体験が可能になる、ということだ。ゲームを楽しむだけでなく、これまで以上にコミュニティを楽しめるのがXbox 360だ。このため、これまでのコアなゲーマーだけでなく、ゲームに興味がなかった一般の人もターゲットとして考えていきたい。
第3には、Xbox 360はデジタルメディアに焦点を当てている、ということだ。ゲームや仕事、映画、テレビなどを全て組み合わせて、それを包括したものがXbox 360だ。
これらを実現することで、Xbox360はすばらしいコンソールになることだろう。このクリスマスのホリデーシーズンには、北米、ヨーロッパ、日本で発売する。
これまでマイクロソフトは、信用のおける、安定したゲームを作っているメーカーであるとユーザーには認識されていたと思う。しかし、これからはゲーム会社のリーダーとなっていくということを理解してほしい。
なぜこのような自信があるかというと、Xbox 360はパワーのあるプラットフォームであるからだ。ハードウェアもテラフロップ級のプロセッサパワーを持つ。もちろん、ハードウェアだけでなく、デベロッパーがすばらしいゲームを作り上げるためのツールも用意されている。
このため、Xboxは、ゲームを作る上ではベストのプラットフォームだとも、デベロッパーから認識されている。オンラインゲーム環境にしても、その環境はXboxに内蔵されており、オンラインゲームの世界を築くのは簡単だ。ハードウェア、ソフトウェア、サービスの3つにおいて、もっともパワフルなプラットフォームを提供しているわけだ。
日本での成功が世界の成功につながる
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