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「絶対に“すばらしい体験”のできるタイトルが登場します」――J・アラード氏インタビュー(3/3 ページ)

「Xbox Live」やXNAを担当するだけでなく、技術的な部分にまで造詣の深いJ・アラード氏。アラード氏のインタビューはいつも非常に楽しいのだが、ここE3 2005の会場でも興味深い話を聞くことができた。

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ITmedia 「Xbox Live アーケード」など、Microsoftはカジュアルゲームユーザー向けのサービスをいろいろ展開されていますが、そういったユーザーがカジュアルゲームを楽しむために高性能なゲーム機を買うというのはほとんどないと思います。Xbox 360をカジュアルゲームユーザーにも売っていくために、どういった方策を考えていますか?

J・アラード Xbox Live アーケードというサービスは、Xbox本体を売ろうと思って展開しているわけではありません。家庭にXboxが1台あって、その家族の中で、ゲームにはそれほど興味はないものの、カジュアルなゲームは楽しみたい、という人を取り込みたいのです。

 つまり、本体を売りたいということではなく、ゲームプレーヤーを増やしたいのです。それによって、そういったユーザーが、Xboxに親しみを持ってくれればいいのです。

 また、Xbox 360には、音楽や、映画、写真、テレビなどを取り込んで利用できるようになっています。こちらも、そういった機能に興味のあるユーザーにアピールするためのものです。

 特に、デジタルエンターテインメントに興味がある人にとっては、Xbox 360はベストな選択であるとも思っています。Xbox 360には、「Windows Media Center Edition 2005」に接続する機能が用意されていますし、USBポートにデジタルカメラやデジタル携帯プレーヤーなどを接続して、保存されているデータを活用できます。

 さらにレアが開発しているソフトにも、カジュアルゲームユーザー向けのものが含まれています。そのあたりも東京ゲームショウで紹介できると思います。

ITmedia 日本では、Windows Media Center Edition 2005はほとんど普及していません。そこで、Xbox 360の発売にあわせて、Windows Media Center Editionの新バージョンを発売するといったことはありますか?

J・アラード Windows Media Centerがらみの機能を成功させるためには、Xbox 360側でも、Windows Media Center Edition 2005側でも、まだまだやるべきことがあります。

 パソコンと家電を組み合わせてマルチメディアデータを利用するというソリューションで、まだ成功した例はほとんどありません。しかし、私たちはなんとか成功させたいと思っています。そのために、Windows Media Center Editionのチームと一緒になって、成功するものを作り上げていきたいと思います。

ITmedia Windows Media Center Extenderを搭載するよりも、Windows Media Connectに対応させた方が、特に日本ではユーザーに喜ばれると思いますが

J・アラード Xbox 360では、Windows Media Connectを利用してWindows XPマシンに保存されている音楽や動画、静止画といったデータにアクセスして利用できるようになっています。しかし、経験として、Windows Media Connectを利用した場合には、Windows Media Center Extenderよりもリッチな機能は提供できないと考えます。

ITmedia Xbox 360で、これまでのゲーム機にはない“すばらしい体験”ができるようになるとこれまでおっしゃっていて、その具体例として、「Project Gotham Racing 3」を利用した、25万人のユーザーが参加する世界規模のレース大会の実施というものをXbox Breafingで提案されました。

 しかし、今回Microsoftブースに展示されているXbox 360向けタイトルを見る限りでは、これまでのゲームと全く変わっていないものばかりです。Project Gotham Racing 3の例以外で、“すばらしい体験”として、どういったものを考えていますか?

J・アラード まず初めに言っておきたいことは、私たちはE3のためにゲームをデザインしているわけではありません。最終的に出荷するためにデザインしているのです。今回展示しているのは、どの程度開発が進んでいるのか、ということを見せているだけなのです。

 2001年に「Halo」を展示したときには、評価は最低でした。あんなもの売れるはずがないとも言われました。しかしそれから数年経って、今では非常に高い評価を得ています。

 今回は、オンラインタイプのタイトルを全く見せていません。日本からは、水口さんや坂口さん、岡本さんがデザインしたファーストパーティのタイトルが登場します。スクウェア・エニックスのタイトルも登場してきます。

 海外からは、Perfect Dark Zeroというファーストパーソンシューターが登場します。Electronic Artsはスポーツ系のタイトルが次世代レベルに進化します。しかも、サードパーティのパブリッシャーも、まだまだ隠しているものがたくさんあります。ですから、絶対に“すばらしい体験”のできるタイトルが登場してきます。

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J.アラード氏は、日本市場のこともしっかり考えてくれている。彼がいれば、間違った方向に進むことはないだろう

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